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フォーサイドが仮想通貨関連事業に参入!同社が描くブロックチェーンの未来とは!?泉信彦会長に独占インタビュー!

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2009年にビットコインが誕生して以来、仮想通貨は大きな発展を遂げ、昨年あたりから日本国内でも名だたる企業が仮想通貨事業への参入を始めた。
そんな中、フィンテック分野で決済事業やITソリューションを提供してきたJASDAQ上場企業である株式会社フォーサイドが、ついに仮想通貨関連事業への参入を発表した。
投資銀行部も抱え、長らく金融の世界で存在感を放ってきた同社が仮想通貨関連事業で目指すものとは何か。期待が集まる同グループ会長の泉信彦氏に、VentureTimesが独占取材を行なった。

耐えた3年間 今年からは攻めの営業へ

まず、泉会長の経歴からご紹介しよう。平成2年の愛媛銀行入行からキャリアが始まり、その後株式会社ロプロ(現 株式会社日本保証)へ入社、同社の常務取締役を務める等、金融のプロフェッショナルとして名を馳せる。平成26年、株式会社フォーサイドの取締役会長に就任し、当時赤字決算だった同社を立て直す任務が始まった。

「当時のフォーサイドは5期連続の赤字決算となっており、火中の栗を拾いに行く想いで会長に就任しました。4年前の就任当時は当期利益8億円のマイナススタートでしたが、次の年にはマイナス2億円、その次の年に黒字転換を果たし、安定した黒字経営企業へと変革しました。」(泉氏)

就任から僅か2年で黒字転換を達成し、安定した黒字経営企業へと変革したということだが、どのようにしてこのようなV字回復を果たしたのか。

「この3年間は、事業ポートフォリオの拡大に専念してきました。例えば弊社がご提供するモバイルコンテンツ事業は、我々にとっては”待ちの営業”です。お客さんがアプリを使ってもらうことで初めてうちの収益になる。つまり、アプリをお客さんが使わなければうちの収益にならないのです。しかも集客のために広告宣伝費を払って、サービスを提供するという。当たればそれなりの収益に結び付くとは思いますが、そのような悠長な局面ではありませんでした。そこで投資銀行事業を開設し、また安定収益をもたらす不動産事業、昨年はプライズ事業にも乗り出しました。」(泉氏)

そして、この3年間堅実な事業に専念し、見事黒字転換を果たす。2期連続の黒字を達成して迎えた2018年、泉会長はいよいよ攻めの営業に転換したいと意気込む。

「2期連続で黒字も達成しましたし、2018年はいよいよ攻めの営業をやろうと思っています。攻めなので、投資も行います。新たなサービスを考えないと、守りの営業だけでは、事業成長がないのです。そこで考えたのが、フィンテック、仮想通貨関連事業です。
うちの4年前の従業員はたった7人でしたが、今はグループ全体で70人くらいです。でもまだまだ足りないので、今年は大幅な雇用を考えています。とは言え、現在の少ない人員でできる新たなフィンテック事業は何かと考えると、マイニングしかないと思い立ったのです。それで、まずはマイニング事業をやろうと。」(泉氏)

カナダでマイニング事業を開始

そう、フォーサイド社が挑む新たな仮想通貨事業の一つは、マイニングだ。
マイニングとは、仮想通貨のネットワークを支える承認作業のことで、ネットワークの維持に貢献することで報酬として仮想通貨がもらえる。実際にはサーバー運営に似たような業態となるため、電気代が安い地域で行うことが重要だ。そこで同社は、マイニング工場の設立にカナダを選んだ。

カナダのマイニング大手上場会社DMG社と提携を発表

とは言え、これまで仮想通貨に携わってなかった同社にとって、マイニングを一から行うのは難しい。そこで、カナダで2016年からマイニングを行なっているDMG社と提携し、カナダに自社のマイニング工場を設立する。

「でも、DMG社にマシンを預けてマイニングしてもらうというスタイルだったら、これは事業というか、ただの投資になってしまいます。でも我々がやりたいのは事業です。そこで我々は、マイニングのオペレートはDMG社に任せつつも、日本でエンジニアを雇用して、彼らをカナダに派遣し、DMG社に教育してもらいたいのです。そうして彼らにノウハウを得てもらい、日本に持ち帰り、日本発のフィンテック事業創造へと進んでいきたい。この知見を基に、クラウドマイニングプラットフォームも開発する予定です。」(泉氏)

そう、フォーサイド社は、単にマイニングを行うだけではなく、人材育成とクラウドマイニングも視野に入れている。

ブロックチェーン技術者の育成を目指す

「日本は職人技のような細かい技術は発達していますが、新しいサービスには弱いですよね。日本にはブロックチェーンの技術者がほとんどいないんです。日本はすごく遅れています。」と泉会長は語る。そこで同会長は、日本のエンジニアにブロックチェーンを学んでもらえる機会を提供し、彼らにそれを日本に持ち帰ってもらうことを目指している。ブロックチェーンエンジニアの人材育成と人材派遣も計画の内だ。

クラウドマイニング事業を目指す

カナダのマイニングで得られる知見を活かして、同社はクラウドマイニング事業の発足を計画している。クラウドマイニングは、平たく言うと自社の資本のみでマイニングを行うのではなく、自社のマイニング事業そのものに一般の方から出資していただくことで、それを原資にマシンの増強等を行い、掘れた仮想通貨を出資金額に応じて出資者様に分配するというサービスだ。フォーサイドはクラウドマイニングも手がけることで、仮想通貨及びマイニング事業が幅広く浸透することを狙う。

新たな資金決済サービスにかかるイノベーションを支え、健全な仮想通貨取引を目的とした新会社の設立を目指す

同社はまた、人口知能AIを用いた最新のリスク情報をフィンテック関連企業(銀行、証券、仮想通貨取引所等)各関係省庁、その他一般事業者に提供する事業展開にも乗り出す意向だ。

「新会社は、リスク情報(記事、風評、SNS、その他)等を広く継続的に収集、集積し、AI を活用した独自のスコアリングを、各企業へ提供することで、取引開始(口座開設)前に未然にリスクを回避する仕組みを構築していくことに加え、すでに取引開始(口座開設)している顧客に対しても疑わしき取引履歴を起点に関連取引が効率的に照会できる仕組み(ブロックチェーンを使用した仮想通貨取引でのビッグデータの解析を行い特定取引の検知・追跡・監視を可能とするクラウド型のソフトウェア)を構築していく予定です。」(泉氏)

以上、

・マイニング
・人材育成
・クラウドマイニング
・最新のリスク情報を提供する事業会社の設立

上記が、現在フォーサイド社が展開することを決定している仮想通貨関連事業だ。では泉会長は、今後の仮想通貨及びフィンテック業界、ひいては日本経済をどのように捉えているのか。

新たな技術革新は正しく積極的に取り入れられるべき

仮想通貨やICOは、100年に一度の通貨革命、或いはインターネット以来の発明と評価される一方、未だに怪しいと言われることも多い。斬新なものは理解されにくいという言葉で片付けたらそれまでだが、確かに新しいところにつけこんで不正を図る輩は存在する。そんな中、泉会長は次のように語る。

「日本のIT業界を見ると、ITバブルで一気に成長して覇権を握った企業と、後発でそこに勝てない企業とに二極化しています。ITバブルで一攫千金した企業があるように、ICO含めた仮想通貨、ブロックチェーン技術で一攫千金する新しい企業があっても良いのではないでしょうか。新たなアイディアを持った人や、若者が動きやすい環境を作らないと。だから私はICOは良いと思うのです。詐欺だと言われることもありますが、IPOがそうであるように、ちゃんとした手順で健全に行えば、何らおかしいものではないし、魅力的なものだと思います。」(泉氏)

ICOは新たな資金調達方法として様々な企業・団体が積極的に取り入れており、事業規模や資格の有無に限らず、億単位の金を集めることが可能で、特に新規事業者やスタートアップでの採用が多い。参入障壁が低いというのがICOの魅力だが、それ故中身や実態のないプロジェクトが多いのも事実だ。しかし、実態のある有望な事業がICOを行うことで、これまで断念してきた資金調達が達成され、その事業が社会の役に立つのなら、ICOは意義ある資金調達方法だと言えるだろう。なにより、ICOや仮想通貨によってこれまで一部の層に集中していた富が、新たな層に再分配されつつある。このような現象は、まさに泉会長が指摘する”若者が動きやすい環境”に近づくだろう。
技術革新が健全に利用されるよう、泉会長は次のように締めくくる。

「今様々な企業がICOに乗り出して、まさにICOブームとなっていますが、多くのICOが取引所にトークンを上場した後のストーリーがありません。それは正直なところ詐欺だろうと私は思ってしまいます。まるで、お金を集めて上場させることだけが目的のように見えてしまいます。ICOは本来、IPOと同じく、上場させてからの事業成長が肝でしょう。ICOを行うだけでなく、その後の成長をサポートするサービスがあっても良いですね。それこそ、いろんな学生にアイディアをプレゼンさせて、良いアイディアをICOさせてもいい。そうやって、きちんと健全にICOが行われ、経済が回っていくべきだと思います。

また、このような健全なICOが広まるよう、国には早く法整備を進めていただきたいですね。ICOを根絶やしにするのではなく、健全なICOが行われるよう適切な規制が設けられるべきです。
仮想通貨が法定通貨にとって代わるとは思いませんが、仮想通貨が新たな決済手段として広く活用されていくと思います。

しかし仮想通貨は今のままではただのマネーゲームです。悪質な行為は発見されるべき、それと同時に、過度な規制を設けず、健全な形で正しく扱われることで誰でも参加可能なプラットフォームを創造して、仮想通貨が新たな決済手段と呼ばれるに値するようになれば、社会の多くの問題を解決するでしょう。仮想通貨を本当の意味のフィンテックにしていかないといけません。仮想通貨がメインストリーム化するまでには、マイニングのリソースや取引のキャパシティ、セキュリティなど多くの課題をクリアする必要があります。私は、そこにビジネスの勝機があると考えています。」(泉氏)

上場企業としてITと金融に携わってきたフォーサイドが、若い仮想通貨業界にどこまで”大人の風”を吹き込めるか。フォーサイドの躍進と、仮想通貨が社会にもたらす新たな可能性を見守りたい。

執筆者
ルンドクヴィスト・ダン

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