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熱中の肖像

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コネクテッドカー、ウェアラブルデバイスなど次世代モバイルデバイス向け事業へ / 熱中の肖像 インタビュー後編

株式会社エディア 代表取締役社長/CEO 原尾正紀

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声優キャラクターを購入するナビで初めてのアイテム課金モデル

エディアがゲーム事業に次ぐ柱として強化しているのはライフサポート事業である。カーナビ開発などで蓄積してきた位置情報技術を活用した主力のスマホナビアプリ「MAPLUS+声優ナビ」は、基本無料だが好きな声優キャラクターを購入して自分好みのナビにカスタマイズできるスマホナビでは初めてのアイテム課金モデルを実現した。14年11月にリリースして累計20万ダウンロードを上回っている。これにつづく新サービスも開発中だ。

さらにスマホにつづく次世代モバイルデバイスでのサービス展開も構想している。原尾氏はこう展望する。

「当社はiモード、ポータブルナビ、スマホと一貫してその時代最新のモバイルデバイスのサービスを開発してきました。短期的にはスマホ向けゲームとライフサポートサービスが成長エンジンですが、中長期的にはウェアラブルデバイスやコネクテッドカーなどへのサービス展開を考えています」。

モバイルサービスの技術資産がストックされていることは、社員の職制と経験に裏打ちされている。社員約90名のうちクリエーターが90%(エンジニア39%、プランナー36%、デザイナー15%)を占め、エンジニアの30%が経験10年以上、プランナーの25%が経験10年以上とベテラン社員を揃えているのだ。

社内を「仕事好きの楽園」に

クリエーターの力を引き出すには、何よりも仕事を心底楽しみ、ひたすら没頭できる環境を形成するかどうか。その成否が決め手になる。原尾氏が掲げる組織運営のコンセプトは「仕事好きの楽園」である。大企業出身の原尾氏は「一般に大企業では仕事好きな人は浮いてしまう」と指摘し、同社の職場環境の反面教師と捉えている。

「仕事は収入源と割り切り仕事以外に楽しみを見出すのも、ひとつの考え方だと思います。しかし当社では、思う存分仕事に没頭でき、仕事を通じて仲間を増やしたり自分を成長させられる環境づくりに取り組んでいます」。

たとえば毎月オフィスで社内パーティーを開き、さらに毎年社員旅行も実施して社員同士の懇親を図っている。「若い世代は個人主義と言われていますが、実は絆を求めていることがわかります。会社は単に個々人が仕事をするだけの場ではなく大事なコミュニティでもあります。」(原尾氏)という。

同社の足跡を俯瞰すると、その時代の最先端のメディアを捉え、そこに対してニーズを先取りするサービスを提供するという一貫した方針で、時代に合わせた変化を遂げている。原尾氏の経営観は「目的と手段の分離と明確化、大事なのは目的と手段を混同しないことです」。独立を相談してくる若いビジネスマンにも「そもそも何がしたいの?」と問いかけている。

「やりたいことを明確にすればそれを実現する手段も自ずと見えてくる。起業はあくまで手段です。やりたいことを実現する手段として、場合によっては大企業の一部署で取り組んだほうがよいですし、起業しても個人事業の規模で取り組んだほうがよいかもしれません。」。

一方、すでに起業した人には、時々立ち止まって「そもそも何がしたかったんだっけ?」と振り返ることを薦める。周囲に流され目的と手段が入れ替わっていたりするからだ。

起業で問われるのは、何が儲かるのかではなく、何をやりたいのか。これがビジネスモデル以前のステップであることを、原尾氏は熟知している

インタビュアー:経済ジャーナリスト 小野 貴史

前編はこちら >> ゲームアプリ後発組でIPO 客単価の高いオタク市場に照準

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