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SNSのマッチングサービスが新たな経営の柱社内ベンチャーへの投資で新規事業にも挑戦 / 熱中の肖像インタビュー後編株式会社ネットマーケティング
代表取締役社長 宮本邦久

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現在、広告事業がメーンだが、それに次ぐ第2の経営の柱であり成長ドライバーとなるのがメディア事業。「広告事業で売上高は確保できるようになったのですが、上場を目指すには、利益率を高める必要がありました。そこで、2010年に広告以外の新規事業に進出することにしました。当初は激しい社内の対立も起こりましたが、それを乗り越えて、メディア事業を立ち上げることができました」と、宮本社長は感慨深げに語る。

メディア事業として、狙いを定めたのはマッチングサービスだ。「スマートフォンが普及し、SNSの利用も広まってきました。ネットサービスの最先端を行く米国では、結婚のきっかけの3分の1がマッチングサービスになっていることを知り、日本でもマッチングサービスが急成長すると予測したのです」(同)。

マッチングサービスの第1弾として、2012年にリリースしたのがFacebookのプラットフォームを活用した恋愛マッチングサービス「Omiai(オミアイ)」。真剣な交際を希望する男女に、出会いの場を提供している。カップルとなるだけでなく、めでたくゴールインした会員も少なくないという。「出会い系サイト」との差別化のため、安心して利用できるように、不正な会員情報などのチェックを徹底している。そうした取り組みが奏功し、会員数は累計で200万人を突破した。

2015年1月には、マッチングサービス第2弾として、ソーシャルジョブマッチングサービス「Switch.(スイッチ)」もリリース。IT業界の企業を中心に、Facebookで経歴などを簡単登録すると、企業からスカウトされるというのが特徴だ。

アフィリエイト広告市場は、2017年には2450億円、2020年には3500億円規模まで拡大すると見込まれている。「アフィリエイト広告事業を引き続き伸ばすと同時に、新しいネット広告事業にも進出していきたいです。メディア事業では第3弾、第4弾と、新たなマッチングサービスを拡充し、収益性も高めていきます」と、宮本社長の鼻息は荒い。さらに、今後は第3の新規事業の創出にも傾注するという。それは、次代を担う社内ベンチャーを発掘し、育成することだ。ベンチャー事業には毎年度、コンスタントに投資していく方針だという。

「私のこれまでの経験では、新しい事業を軌道に乗せるのに約5年かかっています。当社の成長スピードを速めるためには、私一人の力では限界があります。そこで、私はプレーヤーから監督にシフトし、社内の人材に新規事業を任せることにしたのです」

実は、Switch.は、社内公募で選抜したメンバーが立ち上げを担ったという。このように、同社ではベンチャー事業が続々と花開いていきそうだ。

「ベンチャーを担う人材は今後、新卒採用はもちろん、中途採用によっても積極的に集めます。新規事業は、基本的に人材ありきで考えているので、ネット関係であればジャンルにはこだわりません。ベンチャーに向いているのは、反骨精神が旺盛で高い目標を抱き、そして、誰にも負けない専門性がある人。我こそはという意欲的な人には、ぜひ当社の門を叩いてもらいたいですね」と、宮本社長は力強く語った。

インタビュアー

株式会社トラフィックラボ
清水 彰人