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熱中の肖像

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年率14%で拡大する電子書籍市場オリジナルコンテンツの取次も開始 / 熱中の肖像 インタビュー後編

株式会社ビーグリー 代表取締役社長 吉田仁平

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再訪機会や滞在時間を最大化新たなユーザー層も開拓

コンテンツ販売では、さまざまな施策を実践している。一例を挙げると①無料タイトルと月額ポイント制により、再訪機会や滞在時間を最大化②平均在籍期間2年以上の月額有料会員により、優良な顧客基盤を保有③自社での広告運用により、状況に応じた出稿調整・広告コストの回収確認をスピーディーに実現④サイト内特集と直接運用広告を駆使して、紙の出版物と異なる露出タイトルで、新たなユーザー層やジャンルを開拓⑤ビッグデータ解析により、ユーザー動向やコンテンツ動向を詳細に把握。これらの施策が、まんが王国のブランド力を培ったのである。

過去3年の業績推移を見ると、14年12月期に売上高39億2000万円、経常損失2億4100万円だったが、15年12月期に71億9800万円、経常利益は6億7000万円に黒字転換。16年12月期は83億3700万円、7億4800万円を計上した。17年12月期には91億6500万円、10億8200万円と見通している。順調な業績見通しの裏付けは何だろうか。

コンテンツプラットフォームを活用して物販・デジタルコンテンツ販売を計画

まず挙げられるのは電子書籍・電子コミック市場の拡大である。インプレス総合研究所の調査によると、電子書籍市場の81を電子コミックが占め(15年実績)、16年の電子書籍市場規模は1940億円。年率14%弱のペースで拡大をつづけ、20年には3000億円に届くという。

新規ユーザーの開拓余地も十分に開けている。インプレス総合研究所の調査では、電子書籍を主に利用している世代は20~30代だが、この世代で有料の電子書籍サービスを利用した人の割合は低位にとどまっているため、電子コミック市場の成長余地は大きいという。

「まんが王国はユーザー、コンテンツ、サービスの3要素で成り立っています。オリジナルコンテンツの開発や販売方法で、まだまだ実施できることは多いですし、市場の拡大にともなって新しいチャレンジがどんどんできると考えています」(吉田氏)

今後は新事業として、オリジナルコンテンツを他の電子書籍運営会社に販売する電子取次や、コンテンツプラットフォームを活用した物販・デジタルコンテンツ販売・マーケティング支援などに着手していく。
同社の事業コンセプトには「日本が誇る漫画文化の発展に貢献します」と記されている。

吉田氏は「起業して間もない経営者には、成長に向けて本質を大事にしてほしい」と述べるが、自身も文化への貢献という本質に経営資源を集中させつづけて、現在の地歩を固めたのだろう。


※取材日:2017年6月27日

インタビュアー

経済ジャーナリスト

小野 貴史

株式会社トラフィックラボ

代表取締役社長

清水 彰人

前編はこちら >> 漫画コンテンツを5万タイトル配信単行本換算で累計6億冊ダウンロード

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