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あきらめない強い思い・・・IPOを経て東証1部上場、アジア展開に向かう / 熱中の肖像インタビュー後編株式会社AMBITION
代表 清水 剛

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「IPOは創業時からの目標で、常にそれが実現したときのことをイメージしてきました。具体的にいうと、証券会社からもらった上場承認証のひな型のコピーを社長室に張り、そこに目標とする日付を入れて毎日見るようにしていました。その監査法人、そして幹事証券会社からは、ときに経営に関する厳しい意見が出てきて、侃々諤々の議論を戦わせたこともあります。しかし、大切なパートナーなので、自社のことは包み隠さすに話しました。結果、貴重な意見をもらうことができ、IPOも実現できたのだと思います」

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AMBITIONは7月1日付で、横浜を中心に約1200戸の賃貸管理物件と5つの仲介店舗を持つVALORの株式を取得して、子会社化した。「横浜は23区内と並ぶポテンシャルの高いエリアですが、賃貸管理の募集を市場には出さず、相対で契約してしまう商習慣があります。そこで、地元のオーナーさんたちと強い信頼関係を築いている賃貸管理会社と手を組みたいと、以前から考えていました」と清水社長はいう。一方のVALORサイドからしてみたら、上場会社であるAMBITIONは社会的な信用があり、安心して子会社になることができたはずだ。

入居希望者のニーズに沿った物件を調達し、それ直接仲介、売買する一気通貫した機能を持つAMBITIONのことを、清水社長は「不動産SPA」と称する。既にアパレル分野ではユニクロを展開するファーストリテイリングなどのSPA(製造小売り)が急成長しているが、1回仲介したり、売ったりして終わりにするのではなく、ライフステージに合わせて住み替えなどを提案する「ライフタイムバリュー戦略」でSPAの強みを発揮していく考えだ。その一環として、まだ住人のいるマンションをオーナーから購入して、住人が住んでいる間は賃貸契約を継続し、家族が増えたりして住人が転居する際には、自社の別な物件を紹介するイノベーション事業を開始。空いた物件はリノベーションしてから販売する。また、今年に入ってから経済成長著しいベトナムに子会社を設立し、現地でのサブリース事業の立ち上げの地固めを進めている。それらが実を結ぶのにつれて、東証1部上場も清水社長の視野に入ってくることだろう。

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最後に清水社長は将来IPOを目指している若い起業家に対して、「会社を経営していると、世の中の動きをはじめ、自分が予想していた方向とは逆に動くことがよくあります。そういうときにこそ、自分の思いを強く持ってほしいのです。必ずその思いを持ち続ける限り、いつか実現するはずです」とアドバイスしてくれた。

 

前編はこちらから

 

インタビュアー

株式会社KSG
細川 和人