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独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)、南アフリカ・SamancorChromeHoldings社に出資

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独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)(本部:東京都港区、理事長:黒木啓介)は、4月28日、阪和興業株式会社(代表取締役社長:古川弘成氏)の子会社である日本南ア・クロム株式会社に出資を実行した事を発表した。
日本南ア・クロムは、Samancor Chrome Holdings Proprietary Limitedの株式20%を取得することになっており、JOGMECと阪和興業は日本南ア・クロムを通じてSamancor社に共同出資することになる。
Samancor社は世界有数のクロム生産者であり、今回の出資は、わが国産業界にとって大変重要なクロム資源の日本への安定供給源の確保に大きく貢献するものとなる。

JOGMECは、阪和興業からの要請を受けて、日本南ア・クロムの株式49.9%を取得することとなった。日本南ア・クロムはSamancor社の株式20%を取得することから、JOGMECは間接的にSamancor社の株式9.98%を保有する。日本南ア・クロムへのJOGMECの出資額は約134億円となる。
なお、阪和興業は、2017年3月末時点でSamancor社の株式9%を保有しており、今回取得する株式(阪和興業分10.02%)を含めると、阪和興業が直接的、間接的に保有するSamancor社の株式は合わせて19.02%となる。

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以下、JOGMEC社より引用

Samancor社は、世界のクロム資源の過半が賦存するとされる南アフリカ共和国北部のブッシュフェルト地域に複数の鉱区を保有しています。その保有する資源量は膨大で、今後長期間にわたり、安定的にクロム鉱石の生産が続けられると見込まれます。また、同社は世界三指に数えられるフェロクロムの生産者でもあり、南アフリカ共和国国内で複数のフェロクロム工場を操業しています。
フェロクロムは、クロム鉱石を原料として生産されるクロムと鉄の合金です。日本が輸入するクロム資源の大部分はフェロクロムであり、日用品から自動車、先端産業に至るまであらゆる分野に使われるステンレスの主原料として利用されています。その他にも様々な特殊鋼に添加されるなど、フェロクロムはわが国製造業の高付加価値化・高機能化に欠くことの出来ない材料です。

今回の出資により、日本南ア・クロムと阪和興業は、必要に応じて年間最大40万トンのフェロクロムを日本向けに供給することが出来る権利を獲得しました。2016年の日本のフェロクロム輸入総量は74.2万トン(出所:財務省貿易統計)であることから、本権利の獲得は、クロム資源の日本への安定供給という観点において大きな意味を持ちます。そして、クロム鉱石の採掘からステンレス・その他特殊鋼の生産に至るサプライチェーンの構築にも重要な役割を果たすことになります。

JOGMECは、金属資源全般の安定供給を図るため、海外での資源権益の獲得を図る企業に対し、今後も積極的な金融支援を行っていく方針です。