1. TOP>
  2. AI・人工知能
  3. 楽天証券、コールセンターへの潜在的な要望をFRONTEOの人工知能KIBITで抽出する検証を開始

楽天証券、コールセンターへの潜在的な要望をFRONTEOの人工知能KIBITで抽出する検証を開始

  • feedy

楽天証券株式会社(代表取締役社長:楠 雄治、本社:東京都世田谷区、以下「楽天証券」)は、株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、旧UBIC)が独自に開発した人工知能エンジン「KIBIT(キビット)」を用いて、自社のコールセンターに寄せられる顧客からの問い合わせなどの架電記録の中から、潜在的な要望などを抽出するPoC(概念検証)を開始することを発表した。

楽天証券のコールセンターには、毎日顧客から多くの問い合わせがあり、取引の基本的な問い合わせや取引システムの操作方法などの質問、改善要望やクレーム、お褒めの言葉など、様々な顧客の声(VOC)が寄せられている。コールセンターのオペレータが、改善要望やクレームと判断したものには「要対応」とチェックを付け、サービスの改善に役立てている。一方で、オペレータが記録を付ける際に要望やクレームとは捉えていなかった問い合わせの中に、実は「要対応」だった案件が含まれている場合がある。現在はVOCの担当チームにより、「要対応」のチェックがついていない問い合わせについても確認を行っているが、問い合わせ全体の件数が多いため、全てに目を通すことは難しくなっている。

今回のPoCでは、問い合わせ記録の中で「要対応」のチェックがついていない問い合わせの中から、実は対応が必要な案件であることを人工知能KIBITが網羅的にチェックを行い、抽出する仕組みづくりを目指す。通話記録の中から、楽天証券が検知したい改善要望やクレームの過去の記録を「教師データ」としてKIBITに学習させることで、キーワードや電話で話す内容が異なっていても、同じような意味やニュアンス、傾向を持つ記録に高いスコアを付けられるような高い精度を目指して検証を行う。検証期間は約1ヶ月間を予定している。

楽天証券は、顧客からの意見や要望にいち早く対応し、商品やサービスへの適切に反映する体制づくりに取り組んで来た。今回の実証実験は、改善と実現の検討をより幅広く、迅速に行うための取り組みとなる。

FRONTEOは、今回のPoCを行うにあたり、解析に必要なデータの選び方、金融機関向けの解析実績に基づいた観点の作り方、データ抽出を行うための「教師データ」の選択と入力、データ解析作業と解析レポートの作成などを行っていく。検証の成果を元に、楽天証券の顧客満足度向上につなげられる仕組みづくりの提供に取り組んでいく。