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富士通、ブロックチェーン技術利活用による産学連携で新たな街づくりを目指す実証実験実施へ

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三菱地所株式会社富士通株式会社ソフトバンク株式会社国立大学法人東京大学大学院工学系研究科 大澤研究室(以下、東京大学 大澤研究室)は、東京・丸の内エリアにて、産学連携で業種を超えてデータを活用することで新しい街づくりを目指す実証実験を2018年5月14日から実施する事を発表した。

同実証実験では、三菱地所が保有するビルの設備稼働データや商業施設関連データなどとソフトバンクグループが保有する人の流れに関するデータなどを、ブロックチェーン技術(注1)を活用した富士通独自のデータ流通・利活用基盤(注2)を用いて流通させて共有する。その後、ソフトバンクのプラットフォームなどを活用してこれらのデータを組み合わせて分析を行う。分析にはソフトバンクを中心に各企業や組織の知見を活用し、業種を超えた新事業・サービス創出を目指す。

データの活用方法については、東京大学 大澤研究室との産学連携によりデータから効率的に価値を生み出す手法(注3)も取り入れる。

本実証実験は2018年5月14日の開始以降、データを提供、分析または活用する参加企業・組織を段階的に募っていく予定となる。三菱地所、富士通、ソフトバンク、東京大学 大澤研究室は、今後、丸の内エリアの就業者や来街者へ向けて新たなサービスを提供することだけでなく、業種を超えたデータ活用による新しい街づくりの在り方を研究していく。

注釈
注1 ブロックチェーン技術:
ネットワークに接続された複数のコンピューターが取引記録などを分散台帳として共有し、相互に認証する技術で、高い可用性や改ざん不能といった特長を活かして、仮想通貨の流通の他、さまざまな分野で応用が始まっている。

注2 データ流通・利活用基盤:
富士通が提供するブロックチェーン技術を活用したデータ流通・利活用サービス基盤「FUJITSU Intelligent Data Service Virtuora DX データ流通・利活用サービス」。ブロックチェーンを用いた組織を跨いでの安心安全なデータの共有、データ間の関係性の可視化、参加者間のコミュニケーション機能など、データを基にした新たな価値創出に必要な機能を統合した共創支援基盤となる。

注3 データから効率的に価値を生み出す手法【デ―タジャケット/IMDJ】:
データジャケットとは、東京大学 大澤幸生教授によって考案されたデータ記述モデル。データの詳しい内容は明かさずに、データの概要や取得期間、取得場所などの情報を記述することで、デジタル情報の羅列である実際のデータの価値を人が理解できる形式で記述する手法。データジャケットのシステムに関する東京大学・大澤教授らの研究は、科学技術振興機構 (CREST JPMJCR1304)などの助成を受けて進められてきた。
また、データの活用方法を検討するワークショップであるIMDJ(Innovators Marketplace on Data Jackets)とは、「データジャケット」で登録されたデータ情報を基に、新たなデータの組み合わせやその分析手法、分析結果を用いた新しいビジネスモデルを提案し評価し合う、グループによるアイデア創出法となる。