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マイクロブラッドサイエンス社『ICOに向けた事業説明会』に潜入!注目の医療系ICOを現地からレポート!

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2018年1月30日、恵比寿のアクトスクエアにて、株式会社マイクロブラッドサイエンス(通称:MBS)による『ICOに向けた事業説明会』が行われた。この説明会では、同社の微量採血検査システムを中心に、

・簡易検査キット
・検査結果をスマホで簡単に確認できるアプリ『Lifee』
・検査ラボ
・検査結果をビッグデータとしてブロックチェーンで保存し、世界中の医療・健康分野で活用

等のサービスを融合したICOが発表された。ICOのホワイトペーパーは現在行政機関と最終調整段階に入っているとのことで言明は避けられたが、同社の画期的な微量採血検査事業の詳細が明かされた形だ。筆者は実際に会場で検査も体験したので、その様子も含めてレポートしたい。

100人規模の説明会
民法キー局も

まずお伝えしたいのは会場規模の大きさだ。巨大なマルチビジョンを備えたイベントホールには、メディアや関係者を含め、延べ100名近くが来場していた。ICOの発表会で、これほどのレベルのものは見たことがない。さすがは上場企業との提携も果たした医療系ベンチャーだ。

まずは岩澤代表の挨拶

午後1時を少し回ったところで、説明会がスタートした。まずは株式会社マイクロブラッドサイエンス代表取締役である、岩澤肇氏による挨拶があった。岩澤代表には以前VentureTimesで独占取材を行わせていただいたので、是非そちらもご一読いただきたい。

日本と世界で同時展開。壮大なプロジェクトがローンチ『わずかな血液が健康の未来を大きく変える』 / 注目ベンチャーインタビュー

今回の挨拶でも、岩澤代表は微量血液検査サービスが幅広く活用されることで、人々の健康増進や医療サービスの充実に大きく寄与すると語っていた。

プロジェクトリーダーである島田舞氏(医師)による挨拶

続いて、株式会社マイクロブラッドサイエンス取締役であり、本プロジェクトのリーダーである島田舞氏による挨拶があった。同氏は東大医学部出身の現役医師で、岩澤代表曰く本プロジェクトに参加してもらえるまで1年半に渡って口説いたそうだ。

同氏の挨拶は、本プロジェクトが世界中の医療現場で使われることを想定して英語で行われ、会場のマルチビジョンを使ってのプレゼンテーションが行われた。

やはり、島田医師が語ることも、微量血液検査で救える命がある、ということだ。
例えば、ある糖尿病を患っていた女性が、足が腫れ、ひどくなってきたことで急患受付にやって来たという。しかし採血検査まで待合室で30分待たされ、検査結果が出たのはさらにその80分後。その時初めて急性腎障害を発症していることが発覚し、すぐさま蘇生室に緊急搬送されたが、懸命な治療も虚しく帰らぬ人となった。

島田医師は、迅速な検査が行われていれば彼女の命を救えたかもしれないと指摘し、微量採血検査なら誰でも簡単に採血することができ、受付時に看護師が採血してすぐに検査に回すことができたかもしれないと語る。また、患者自身が自宅で定期的に採血を行い、ラボにサンプルを送っていれば、足が腫れる前に、危険レベルの血中カリウム濃度を察知できたかもしれないと指摘する。

このように、微量採血検査は現代医療の多くの問題を解決できると島田医師は語る。それは、医療現場での迅速な検査はもちろんのこと、人々が自宅や職場、或いはジムや学校で気軽に血液検査が行え、疾病予防が促されるということだ。

「私たちは、車に問題が生じてから対処するよりも、結果的には安全で安く収まることがわかっているので、定期的に車のメンテナンスをしています。一度壊れてからでは遥かに危険で、高くつきます。なぜ、同じことを自分自身の健康維持のためにはしないのでしょうか?」と島田医師は語る。

同氏はまた、血液検査の方法は100年以上変わっていないとし、一回あたり10〜15mlの血液を採る従来の方法は、特に新生児や小児、或いは2日に一回採血をしなければならない患者には大きな負担になると語る。この点においても、微量採血検査であれば患者の体力を奪うことなく定期的な検査が可能だ。

そしてこの検査結果は、スマホアプリ『Lifee』にデータとして届き、いつでも閲覧したり、過去の検査結果と比較したりすることができる。まさに、人々が自らの健康を持ち歩くことができるようになるということだ。

さらに、この検査結果はブロックチェーン上で管理されるため、第三者による不正改ざんや盗難の恐れはない。
それどころか、ブロックチェーン上に保存されたデータはビッグデータとして世界中の医療機関により活用され、将来的に数十億規模ともなるであろう臨床データは医療の発展に大きく寄与することになると島田医師は語る。

プロジェクトメンバーの紹介

続いて、本プロジェクトのメンバー紹介があった。詳しいプロフィールはこちらの記事に掲載しているので、ここでは主要メンバーの氏名と役職だけをご紹介する。

岩澤 肇:株式会社マイクロブラッドサイエンス代表取締役

島田 舞(プロジェクトリーダー・医師):株式会社マイクロブラッドサイエンス取締役

相川 直樹(慶應義塾大学名誉教授・医学博士・医師):アドバイザー

釣崎 宏(株式会社テコテック代表取締役):ICOにおける技術サポート

詳しい経歴は公式サイトを参照されたい。

また、特筆すべきこととして、同社は医師や看護師の人材派遣業を行うMRT株式会社と業務提携を結び、グループ傘下に入っている。MRT社は東証マザーズ上場企業で、同社馬場社長の医療を変えたいという強い想いや、スマホで24時間365日医師に相談できるアプリ『ポケットドクター』といったサービスが、MBSとの良いシナジーを生み出すとのことから提携が結ばれた。

(ベンチャータイムスでは過去にMRT社の馬場社長を取材させていただいたことがあった。
当時の記事はこちら:東大出身医師の3分の1が登録するインターネット医局で医師不足を支援 / 熱中の肖像)

相川直樹医学博士による挨拶
従来の静脈検査と検査結果はほぼ一致する

続いて、慶應義塾大学名誉教授であり、本プロジェクトのアドバイザーである相川直樹医学博士による挨拶があった。

相川博士は、MBS社が微量採血検査の開発を行う上で、様々な医学的アドバイスを行ってきた。島田医師と同じく、微量採血検査は医療の多くの問題を解決できると語り、同検査は従来の静脈採血による血液検査とほとんど結果が一致するという事実も紹介した。このことは、厳しい査読を経て慶應義塾大学の医学誌により英語で全世界に公開されている。

質疑応答:全ての病院で使われるようになるのか?

最後に質疑応答が行われた。様々な質問が飛び交ったが、筆者が印象深かったのはやはり、実際に医療の現場ではどのように使われるのかについてだ。つまり、どの病院でも微量血液検査が使われるようになるのか、という趣旨の質問なのだが、結論から言うと現状はまず民間利用から始まるらしい。実際のところ、調剤薬局やジム・スポーツ施設での試験利用は既に始まっており、検査キットを購入すれば自宅や職場での利用も可能だ。
それと当時に、病院での導入も積極的に働きかけていく。実際には、従来の静脈検査と検査結果が微妙に異なる場合もあるらしく(それは、静脈からではなく指先から採血するということに起因するらしい)、その辺りの治験が積み重なっていけば病院でも広く利用されるようになるのかもしれない。
とは言え、微量採血検査は患者への負担が少ない方法であることは明白で、かつ従来の静脈採血と大きな検査結果の差異は生じないため、是非病院でも積極的に導入してもらいたいところだ。

微量採血検査を実際に体験!

さて、最後に筆者は微量採血検査を実際に体験してみた!最近甘いものを摂りすぎている傾向にあるので、こうして気軽に血液検査を受けられるのは大変ありがたい。今回筆者は会場で検査を受けたが、検査キットを買えば、自宅で自分で採血し、郵送でラボに送ることも可能だ。

検査キットはこのようなもので、これが病院だけでなく薬局やジム、各健康施設に置かれるイメージだ。

まずは指先を消毒し、真ん中に穴のあいたシールを貼る。

続いて、ランセットと呼ばれる青色の器具を使って自分で指先に針を刺す。ランセットの先端を指先に強めに当て、グリップのボタンを押せば小さな針がチクっと指先に刺さる形だ。これは一瞬痛みを伴うが、その後は何の痛みも残らない。まさに画鋲がチクっと刺さった感じだ。

このように指先を圧迫して血が出るのを待ち、ある程度出血したらスポイトのようなもので採血する。この作業は充分な血が採れるまで3回くらい行った。

こうして採血が終了。微量血液検査による採血量は、従来の静脈検査の25分の1程度とのことだ。

あとはこれがラボに送られ、2日〜3日後にはスマホアプリの『Lifee』に検査結果が配信される。

ちなみに、検査結果が配信されると、アプリで以下のように表示される。これを基に、日々の生活習慣を見直すことができる。

実際に受けてみると、たしかに簡単に血液検査が行えるため、これは画期的なシステムだと感じた。子どももお年寄りも、忙しいサラリーマンや主婦の方も、自宅や学校、職場でこうした血液検査が簡単に行えれば、日々の健康増進と病気の予防に大きく寄与するだろう。
ちなみに、この検査キットと検査の料金は、現在は一回あたり約5,000円〜8,000円程だそうだ。

MBS社は上場企業であるMRT社のグループ傘下にも入っており、医療業界でも名の通った錚々たるメンバーが顧問についている。是非とも微量血液検査のスキームを確立し、世界中の人々に活用されるサービスを展開していただきたい。
それに向けてのICOということであれば、これは大いに価値があるだろう。

尚、ICOの詳細は2月か3月には発表できるとの話を聞いた。筆者の所感ではおそらく100億円規模の資金調達になるのではないかと考える。
ところで、読者の中には、ここまでの事業がなぜIPOではなくICOを行う必要があるのかと疑問に思われる方もおられるかもしれないが、一つは一刻も早く開発資金を揃えて微量血液検査の早期普及に努めたいということと、もう一つは検査データをブロックチェーンで保存することになるため、トークンエコノミーやICOとの親和性が高いからだと思われる。既にMBS社は試験的にモデル事業を行なっており、そのデータ管理をクラウドからブロックチェーンに置き換えるというイメージだ。同時にこれは、既にプロダクトがあり、サービス自体もスタートしているということを意味する。普通ICOの時点ではまだサービスや製品が完成していないことがほとんどなので、MBS社のICOは非常に優秀だと言えるだろう。

来月、再来月あたりはMBS社のICOに是非注目したい。
最新情報はこちら

執筆者
ルンドクヴィスト ダン

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