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海外のICOをご紹介!人材紹介サイトのブロックチェーン版『ABL(エイブル)』

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人材紹介サービスといえば枚挙に遑がないくらいたくさんあるが、誰もが簡単に利用できて世界中に普及しているものとして『Linkedin』が挙げられる。Linkedinではユーザーが自らのスキルや職務履歴を登録して、ビジネスの繋がりを広げたり、企業が直接雇用したりすることができる。まさに、Facebookのお仕事版だ。

しかし、Linkedinのようなサービスには問題点も存在する。ユーザーが登録するプロフィールはまさに個人情報の宝庫だが、Linkedinはこの情報を利用して広告を配信したり、企業に人材の斡旋を行ったりする。つまり、ユーザーは自らの個人情報を勝手に使われている状態だ。
また、雇用する企業にとっても、より深い情報へアクセスするには多くの手数料を支払う必要がある等、利用する上でコストがかかるのも障壁だ。

そのような人材紹介サービスの問題点に対し、今回新たにICOを行う『ABL(エイブル)』は、人材紹介プラットフォームそのものをブロックチェーン上で展開し、ユーザーの個人情報が誰にも不正使用・改ざんされない体制を整え、また分散型システムであることを活かして手数料の大幅削減を図ろうとしている。付け加えるとここに、人材斡旋のAIも登場するようだ。

『ABL(エイブル)』の概要

ABLのウェブサイト

ABL(エイブル)』は、分散型の人材紹介プラットフォームだ。平たく言うと、Linkedinのブロックチェーン版だと言える。
しかし、Linkedinのように単にユーザーが職務履歴やスキルを入力して掲載するだけでなく、ABLはユーザーが多くの個人情報を入力すればするほどインセンティブとしてトークンがもらえるという仕組みになっている。それによりユーザーの情報量が多くなる力学を生み出し、雇用する側が参照できるユーザープロフィールを増やすことで、雇用の精度を上げようというものだ。
もちろん、ユーザーの個人情報はブロックチェーン上でセキュアに保管されため、ABL自身や企業が無断使用することはない。さらに、プラットフォーム上にはAIが存在し、AIがユーザーの豊富な個人情報を把握した上で、企業に適切な人材を紹介してくれる。

Linkedinとの比較

従来の人材紹介サービスと比較するために、Linkedinの画面を見てみると、

BlockableのCEO、EricさんのLinkedin

・名前
・肩書き
・要約
・職歴
・スキル
といった情報が表示されており、それだけだ。
(しかも画面の右側には広告が表示されているが、もちろんABLではこういった広告は一切ない)
企業はこのユーザー情報を見て、雇用することができるが、その際にLinkedinに手数料を支払う必要がある。(これが高い)

ABLの画面は(4月中旬までにベータ版公開)、名前や年齢といった基本的な情報がある上で、詳細については『ABL DNA』と呼ばれるシステムが表示する。

ABL DNAはABLの特徴的機能の一つで、人間の情報は全てDNAに保存されているということに比喩して、ユーザーの個人情報を格納する機能になっている。

ABL DNA に全ての個人情報を格納

ABLの画面にはDNAの二重螺旋のアニメーションが表示され、その中の一つ一つの分子が個人情報の項目になっている。

ABL DNA

この項目は数十に及び、今後も増えていく予定だ。

さて、この項目はABLの根幹なので詳しく触れてみたい。現在ベータ版公開を前にして、
・基本的なプロフィール(名前や年齢等)
・職歴
・学歴
・上司からの紹介文
・同僚からの紹介文
・採用担当者からのインタビュー
・精神鑑定評価
・犯罪履歴
・運転履歴
・HTML/CSS/JS テスト
・GitHub/Stack での評価
という11の項目があり、例えば精神鑑定評価は、その1項目の中に80ものテスト項目がある。これにより、ユーザーの心理的傾向やキャラクターを詳細に把握することができる。

この11項目(項目は随時増えていく)は、Enabler(可能にするもの)と呼ばれ、これがABL DNAの構成要素となる。つまり、ABL DNAにはたくさんのEnabler(=項目)が存在し、ユーザーはそれぞれの情報をうめていく。
基本的なプロフィールの項目は簡単だが、例えば犯罪履歴や精神鑑定という項目は簡単ではない。こうした項目は、外部の専門会社がABLと提携して機能提供を行う。すなわち、外部企業がABLプラットフォーム向けに様々な個人情報項目の機能を提供していくことになる(これらの企業は後に説明する仕組みによって利益を得られる)

上司や同僚からの推薦文

ちなみにもう一つ詳しく触れると、例えば「同僚からの紹介文」という項目だが、これは通常とても難しい扱いになる。なぜなら紹介文というのは、どうとでも書くことができるし、お金を払って良い紹介文を書いてもらうということもできるからだ。
ABLではこういった問題を回避するため、紹介文を書く側が、ABLプラットフォームにトークンを支払わなければならない仕組みになっている。これによって、書く側が誰にでも書いたり、わざと良い紹介文を書くという事態が防げる。
そして、書かれた側が晴れて雇用されたら、そのとき書く側が支払っていたトークンは書く側に戻ってきて、さらに雇用の際に企業が支払う手数料から報酬が書く側に支払われる。つまり、書く側は、書くときに預けたトークン全額と少しの利益が返ってくるというわけだ。

さて、そういうわけで、ABLの画面には主にABL DNAの二重螺旋が表示されており、二重螺旋には各Enabler(項目)がDNAの構成要素として表示されていて、クリックするとその項目内の情報を見れるという仕組みだ。

情報を入力すると報酬が増える

ではユーザーは、どうして何十種類もの項目に情報を入力するのか?そのような面倒な作業を行う動機はどこからくるのだろうか?
実はABLでは、企業側がユーザーを雇用する際に手数料を支払うが、その手数料のうち40%はユーザーに還元される。つまり、ユーザーは職を探しながらお金を得ることができる。その際、一つでも多くのEnablerに情報を入力しておいた方が、より多くの報酬がもらえる。よってユーザーは、報酬を多く得るために、できるだけ多くのEnablerに情報を入力しようとする。それによって企業はユーザーのより正確な個人情報を知ることができ、雇用の精度が上がるという仕組みだ。
さらに、ABLプラットフォーム上のAIがEnablerに入力されている各種個人情報を分析し、企業のニーズにピッタリなユーザーを探し紹介するので、企業にとっては雇用にかかる手間が大幅に削減される。

コストと時間の削減

企業にとっては、これまで

人事・投稿・エージェント・人材採用担当者・評価・面接・採用
とかかっていた膨大なステップが、ABLプラットフォームを使うことで、

ABLE・人事・面接・採用
という少ないステップで済む。これにより企業は雇用のスピード化を図れ、経費も節減できる。
しかも、企業はユーザーの情報を見る際は一切手数料を払う必要がなく、AIサービスを使うのも無料だ。企業は雇用する際にのみ手数料をABLに支払う。(対照的に、従来の人材紹介サービスは、ユーザーの情報を見るだけで手数料を払わなければならない)

ABLで雇用ステップを効率化するイメージ

これまではこのように、雇用には多くの手間と経費がかかっていたが、ABLはこの大部分を省略する

さて、というわけで、ABL上でお金の流れが発生するのは、雇用が発生するときのみだ。
このとき企業は手数料をABLに支払うが、その40%はユーザーに還元され、もう40%はEnablerを提供する企業に報酬として支払われる(ただし、企業Aが提供するEnablerをユーザーが使っていなかった場合、企業Aに報酬は支払われない)。残りの20%がABLの利益になる。

ABLはこのシステムによって、ユーザーにとっても、企業側にとっても、誰にとってもWin-WInな人材紹介サービスを作ろうとしている。

ABLのサービス内容図

AIがマッチングをサポート

さらに、AIについてももう少し触れたい。
AIはユーザーの個人情報を把握し、また企業側が入力する情報も把握して、両者のマッチングを行う。これにより、極端に言うと企業は「採用」するだけで済むということだ(人を探すという部分はAIが行なってくれる)

さらに、実はABLプラットフォームは、企業ですでに働いている従業員の個人情報も保管できる。つまり企業側は、従業員の個人情報をABLプラットフォーム上で管理でき、この時AIは、企業が新たな雇用を探す際にすでに働いている従業員とのバランスも考えて探してくれるのだ。

また、既存の従業員が、もしかしたら今の部署に合っていないかもしれない。そんなときAIは、従業員のABL DNAから詳細な人間的傾向を分析し、また企業側が入力する業務内容の情報と照らし合わせ、従業員にとってより適切なポジションを企業側に提案してくれたりする。これにより、従業員の離職を防ぐことに繋がる。
今まで人事で把握しきれなかった部分を、AIがやってくれるということだ。

ここまでで、ABLは、雇用する側にとってもされる側にとっても、多くの問題を解決するプラットフォームであることが垣間見えたことかと思う。

ABLトークンを発行

このABLプラットフォームは、Ethereum上で展開され、ABLトークンというコインが発行される。ABLトークンは、企業がABLに手数料を払う際に使用される。(手数料は必ずABLトークンで払わなければならない)
企業はABLトークンをマーケットから買うこともできるし、ABLプラットフォームのプールから買うこともできる。また、ユーザーは報酬として得たABLトークンをマーケットで売ることもできるし、プラットフォーム内で企業やABLに売ることもでき、その際ユーザーはプラットフォーム内で法定通貨(USD)を得ることができる。つまり、ABLプラットフォームは基本的にそれだけで全てが完結するようになっている。

ABLトークンの使用用途

ABLトークンのアロケーション

さて、ここまでで、ABLプラットフォームの特徴は概観できたと思うが、これを開発するチームはどういった構成なのだろう。

開発チームとBlockAble社

まず、CEOのEric Simins氏は人材派遣業会で10年以上やってきたベテランで、2011年からMagnusという人材紹介サービスを運営している。こちらは6万人のユーザーがおり、150の企業が雇用で利用しているそうだ。(2017年度の売り上げは1000万USD(約11億円))

Magnusのウェブサイト

Magnusのウェブサイト

まずABLは、このMagnusのユーザーを全て受け継ぐことになる。(プラットフォームができ次第移行していく)

運営元のBlockAbleは2017年から事業を開始

そして、ABLの運営元はBlockAbleという企業なのだが、この会社は2017年4月から、ブロックチェーン技術を提供する会社として事業を開始しており、8名のエンジニアを抱え、これまで他社のICO等を技術面からサポートしてきたそうだ。

Blockableのウェブサイト

Blockableのウェブサイト

しかし、技術会社として設立したわけではない。なんと、他社をサポートすることによってさらに技術を培い、ABLの基盤を整えるという作戦だそうだ。また、当然ながらその売り上げによってもABLの初期資金を賄うという算段だ。

BlockAbleは初年度売り上げ(2017年4月〜2018年4月)が3億円~4億円を見込んでおり、これがABLの開発資金に充てられている。そしてABLはここからさらにスケールアップするために、現在ICOを行っている。
この後BlockAbleは、ABLの運営をメインに行なっていくそうだ。

次世代の人材紹介プラットフォームとして期待

というわけで、ABLはブロックチェーン技術を使った次世代の人材紹介プラットフォームで、
・トークンを付与することでユーザーは多量の個人情報を入力する
・企業の雇用精度が上がる
・個人情報はブロックチェーンでセキュアに管理される
・ブロックチェーンを使用することによりコストを大幅に削減
・企業は雇用を行う際にのみ手数料を払う
・AIがユーザーと企業のマッチングを真

といった特徴を備えている。たしかに、既存の人材紹介サービスの問題点を多く解決することが期待できそうだ。
あとはこのアイディアをどこまで現実として実現させるかだが、ABLはすでにGreat West LifeAssurantCanad Lifeといった企業が雇用の際に使うことが決まっているそう。

堅実にプラットフォームを育てて、より多くの企業とユーザーに使われるよう期待したい。いつか誰もがABLで自身のプロフェッショナルを管理する時代が訪れるかもしれない。

執筆者:ルンドクヴィスト ダン

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