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KTC、植物由来の新素材の応用について産公連携体制での共同研究を開始

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総合工具メーカーの京都機械工具株式会社(本社:京都府久世郡久御山町、代表取締役社長:宇城邦英、以下「KTC」)は、地方独立行政法人 京都市産業技術研究所(以下「京都市産技研」)、利昌工業株式会社(以下「利昌工業」)との産公連携体制により、鋼鉄より軽くて強度の高い特徴を持つ植物由来の新素材「セルロースナノファイバー」(CNF)を、作業工具の機能開発へ応用することについて共同研究を開始することを発表した。「より軽く、より強い」ことはもちろん「安全で、使う人と環境にやさしい工具」を目指し研究開発、2020年に商品化を目指す。

創業から68年。国内トップシェアの総合工具メーカーとして、作業現場や社会に「軽くて、強くて、使いよい工具」を提供し、作業環境改善をもたらしてきたKTC。KTCが大切にしてきた製品開発のコンセプトは、「安全、快適、能率・効率」の実現。中でも「安全」は、工具で作業をする人と工具を使ってメンテナンスされたモノを対象とし、工具製品に用いられる「素材」、その「構造/機構」、さらにセンサーや電子デバイス、ソフトウェアとの「統合」という多面的な進化によって守り続けている。

KTCは、さらなる安全と製品の進化を求め、「セルロースナノファイバー」(CNF)の作業工具素材への応用に着目。京都市産技研、利昌工業との産公連携体制での共同研究を行う。

「セルロースナノファイバー」(以下「CNF」)とは、植物の主要構成成分の1つであるセルロースから生まれた新素材。”鋼鉄の1/5の軽さ”と”5倍以上の強度”を有しながらも、植物由来であるため、環境負荷が少なく再生可能な素材です。近年、様々な工業分野への展開が期待されている。

この研究開発は、CNFに関する幅広いノウハウを持つ二者と協力。三者がそれぞれ主体性の高い取り組みを積み重ねることで進行していく。京都市産技研が「CNF基礎研究」「用途開発研究」の分野を担当し、CNFの新しい機能や性能、新たな用途展開を研究。さらに利昌工業が「CNF100%材などの部材提供」「加工技術」分野を担当。そしてKTCは「製品適用と製造方法の検証(ものづくり、作業性の検証)」分野を担当し、新加工技術や実用評価を行う。