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熱中の肖像

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顔認証ソフト、脳波による意思伝達 社内ベンチャーで2つのテーマを研究 / 熱中の肖像 インタビュー後編

株式会社テラプローブ 代表取締役社長 渡辺 雄一郎

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富士通セミコンダクターとJV
ウエハーテスト事業を開始

今年1月には、富士通セミコンダクターと合弁会社「会津富士通セミコンダクタープローブ」(福島県会津若松市)を設立し、共同のウエハーテスト事業を開始した。「日本に余剰気味の生産能力を束ねて最適化することを通じて、当社のビジネスを拡大していきたい」(渡辺氏)という。

新たな収益源の候補には、2年前に社内ベンチャーで立ち上げた組み込みソフトウエアの開発も挙げられる。開発テーマは2つ。第1に画像処理技術を応用した顔認証ソフトの開発である。NEC製顔認証エンジンを組み込み向けに再構築し、それまでPC環境が必要だった顔認証システムをマイコンに組み込むことに成功した。

第2のテーマは、生体信号を用いたヒューマンインターフェイス技術の研究である。
脳波を用いて、ALS(筋萎縮性側索硬化症)や高齢化で、言語やジェスチャーによる会話が困難となった人の意思伝達を可能にする技術で、熊本大学と共同研究を推進。自宅や医療介護施設などでの利用を想定した、携帯性にすぐれた小型脳波計と乾式センサーを用いた脳波測定技術を開発する計画だ。

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日本では出る杭は打たれる
過度に目立たないほうが現実的

同社の2016年3月期は売上高227億3100万円(前期213億300万円)、経常利益25億5500万円(同13億600万円)だった。2017年3月期業績は、半導体市況が短期間で激変するため予想が困難と判断して発表していない。

渡辺氏が社長に就任して6年目。渡辺氏は創業者ではないが、その目に、若手ベンチャー企業経営者はどう映っているだろうか。「会社をグイグイと引っ張って、自社の製品に自信をもっているイメージがあります。ただ、良い製品は売れると思っている人が多いかもしれませんが、それは違います。良い製品が売れるのではなく、売れる製品が良い製品なのです」

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さらに、昨今の定説をくつがえすような一言を投げかける。

「日本の社会では、やはり出る杭は打たれます。若い経営者は目立ちすぎないことを念頭に置いていただきたい」

経営者からは滅多に聞かれない発言だ。出る杭は打たれるが、出過ぎた杭は打たれないといわれることは多いが、これは若者にハッパをかけるための言い換えのようなもので、あまり乗せられないほうがよい。経営者なら世間とのバランスをわきまえたい。

インタビュアー:経済ジャーナリスト 小野 貴史, KSG シニアコーディネーター 関 幸四郎

ライター:小野 貴史

前編はこちら >> “名物経営者”坂本幸雄氏から社長任命を告知、就任5年で優位性確立

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