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UBIC、トヨタテクニカルディベロップメントとの共同開発による人工知能を用いた知財戦略支援システムの提供を開始

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人工知能を駆使したビッグデータ解析事業を手がけるUBIC【2158】は、10月29日、人工知能を用いた知財戦略支援システム「Lit i View PATENT EXPLORER」(リット・アイ・ビュー パテントエクスプローラー、以下、PATENT EXPLORER」)の提供を開始すると発表した。

「PATENT EXPLORER」は、2014年12月に発表し、UBICとトヨタテクニカルディベロップメントが両社で進めてきた共同開発を製品化したもので、開発では、トヨタテクニカルディベロップメントが実際の特許分析調査のケースに基づいて、スコアリング手法の検討とフィードバックを行い、UBICが人工知能の調整を繰り返しながら、完成度を高めた。

「PATENT EXPLORER」による特許関連書類の処理は、「学習・解析・仕分け」というシンプルな3ステップで行われる。見つけたい文書(発明提案書、無効化したい特許資料等)の内容を“教師データ”としてUBICの人工知能に学ばせ、人工知能は、対象のファイルを解析し、スコアリング(点数付け)して文書の仕分を行う。仕分けの結果、教師データとの関連性の高い文書からスコア順に並び、調査の着手に優先順位がつけられることで、特許関連文書のレビュー効率が格段に向上するという。開発時において「PATENT EXPLORER」は、平均で約330倍、最大で約3,000倍のレビューの効率化を達成した。

「PATENT EXPLORER」は、従来の特許関連書類の調査で用いられている「キーワード検索」「類似検索」「概念検索」などの絞込みよりもさらに踏み込んだ分析を行い、UBICの人工知能は、“Landscaping(ランドスケイピング)”という機械学習の手法により、解析を行う。“Landscaping”は少量の教師データをもとに、膨大なデータを解析し、判断できることが特徴と言える。特許分析調査で見つけ出したい内容を“必要な”教師データとして学習し、関連性の高さを判断するだけでなく、“不要な”教師データも学習して、判断することができるため、精度と網羅性の高い解析を行うことが可能。
さらにスコアリングを行う際、文書のページ単位ではなく、段落単位できめ細かく結果を表示するため、該当箇所を素早く確認できるなど、案件数の多い先行技術調査や無効資料調査などをはじめ、特許調査関連の様々な用途において、高い効率化を図れるという。