1. TOP>
  2. コラム
  3. 資料ではなく「発言」というアウトプットの価値を高めるには?

資料ではなく「発言」というアウトプットの価値を高めるには?

  • feedy

仕事でのアウトプットというと、どうしても企画書やプレゼン資料、デザイン/制作物やシステム/サービスといったものを思い浮かべやすいですが、最もその頻度が高く、周囲への影響度や自身の評価対象としての割合が大きく、かつ本人がその課題に気づきにくいという意味で、実は「会議や議論における発言」こそが最もアウトプットとしての伸び代や改善インパクトが大きい場合もあります。

この記事はBatteryからの引用です。

アウトプットとは?

アウトプット / output とは
【他動】
1. ~を産出する
2. 《コ》~を出力する
【名】
1. 生産(高)、産出(量)、生産活動
2. 作り出すこと、制作
3. 作り出したもの、生産物
4. 発電量
5. 〔心臓からの血液の〕拍出量
6. 《コ》アウトプット、出力

(出典:英辞郎 on the WEB / https://eow.alc.co.jp/search?q=output&ref=crx
です。

「作り出したもの」という意味で、「自分の口から作り出した言葉=発言」も立派なアウトプットなのです。

発言の価値の高め方

ぜひ一度、自分が出席した会議での会話を録音し、会議が終わった直後に聞いてみてください(議事録はあとから綺麗に編集されて細かなニュアンスが消えてしまうため適しません)。いかに自分が、自分自身の発言や、参加者の会話/やりとりを客観的に捉えることが出来ていないかを思い知らされるでしょう。そもそも他の参加者と比べて発言シェアが低く、ほとんど誰かの発言を聞いているだけだったり、既に散々議論されたことを自分だけ理解できておらず無駄な質問をしてしまったり、うまい例えで理解を深められたと思っていたら的外れで周りがきょとんとしていたりと、思ったよりも価値が出せていないことに愕然とするかもしれません。課題に気づけていないということは、課題の特定/因数分解ができず、打ち手を考えたり改善するのが難しいということになります。まず何より先に現状把握することが大切です。

この「発言」というアウトプットの価値を高めていくと、議論/意思決定に必要な情報がクリアになり、自ずと資料や制作物などのアウトプットに求められる期待値をコントロールできます。また会議における発言/やりとりによって課題の大部分が解決してしまい、そもそも他のアウトプットが不要になるケースも多くなります。どれだけ時間をかけて調査したり、一生懸命に綺麗な資料を作ったりしても、会議や議論における発言アウトプットの価値が低い場合、自分が思ったほどの価値提供や評価につながらないことも多々あります。

発言以外のアウトプット(調査結果レポート/企画書/提案書等)が、事前準備したものを相手にぶつける一方通行であるのに対して、会議における発言や議論は双方向であり、相手の発言や質問や指摘に対して臨機応変に対応しなければならないため、その習熟には誰でもある一定以上の時間と経験を要します。

しかし、その会議や議論における発言もまた、事前準備やシミュレーションを徹底することで、経験による習熟度がまだ低い場合でも価値を高めることは十分に可能です。

そのためには、

  • その会議や議論の「目的/ゴール」を常に明確にすること
  • 事前に論点になりそうなポイントと、その後の分岐パターンやフローをシミュレーションしておくこと
  • 考えうる着地ポイントや選択肢を網羅的に「幅出し」すること
  • その中で、自分としてどのオプションが良いと考えているか「意見」を決め、優先順位をつけること
  • できるだけ自分が良いと考えているオプションに落とし込めるように「エビデンスや裏付けロジック」を用意すること

といった事前準備/シミュレーションを毎回徹底したうえで会議に臨むことが必要となります。

会議を設計するということ

上記のように思考し事前準備を徹底している人と、そうでない人は圧倒的な差が生まれます。それは会議での発言量/発言シェアや発言内容のレベルはもちろんのこと、使う言葉や言い方/伝え方、細かいニュアンス、ファシリテーションの進め方等、すべてに如実に現れます。

これらを徹底している人からすれば、徹底していない人の会議における発言はあまりにも価値が低いものに見えてしまいますし、相手のレベルが上がれば上がるほど、その傾向は顕著になります。

また、このような思考を通じた「会議の設計」をせずして資料作成に魂を込めても、大した価値が出なかったり、徒労に終わってしまうことが多いのが事実です。会議が設計できてさえいれば、資料は1枚もいらないケースもありますし、少なくとも大量の資料を作る必要はありません。

その会議や議論はどんな目的で開催し、どういう論点をどのように議論し、結果としてどのような着地(決定事項やネクストアクション)を目指すのか、そのためにどういう情報(エビデンスや裏付けロジック)が必要で、どういうストーリーでプレゼンテーションするべきか、という設計と準備こそがすべてです。

参加するすべての会議や議論に対してこれら設計をやりきるのは難しくても、まずは社外パートナーとの打ち合わせや重要度の高い社内会議だけでも、事前に上記を徹底してから臨んでいただければ、明らかに発言というアウトプットの価値が変わるのを感じるはずです。