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消費者の深層心理を分析!ニューロマーケティングとは?

  • feedy

マーケティングにおいて消費者の心理を把握することは非常に重要ですが、その方法の1つに「ニューロマーケティング」というものがあります。

本稿ではその「ニューロマーケティング」についてご紹介します。

この記事はBatteryからの引用です。

ニューロマーケティングとは?

「ニューロマーケティング」とは、脳科学の技術を用いて消費者の脳を分析し、その結果を元に行うマーケティングのことを指します。

企業はこれまで、消費者の心理を理解するためのツールとしてアンケートやインタビューを用いることが一般的でした。

しかし、そのアンケートやインタビューでは消費者が本音を語っているとは限りませんし、実際に商品を販売すると予想とは違う結果になることもあります。

それに対し、この「ニューロマーケティング」では人間の脳波を計測するので、消費者本人が意識していないこと、つまり無意識下での動きや言語化されない感情についても評価することができます。

また、これらは定量的に測定されるので、マーケティングに不可欠な消費者心理を客観的なデータとして把握することができるのです。

ニューロマーケティングで用いられる3つの指標

ニューロマーケティングでは主に「生理指標」、「行動指標」、「主観指標」の3つの指標が活用されます。

  • 生理指標…脳波や心拍数を測定することで、人間の無意識下での行動を捉えます
  • 行動指標…反応時間やある問題の正答率など、人間の心身の変化を定量的に捉えます
  • 主観指標…アンケートやインタビューを用いて消費者の意識下にある評価を聞き出します

これらの指標にはそれぞれ長所・短所があります。そこで、脳波のような生理指標のみでなく行動指標や主観指標も組み合わせることで、消費者の心理や行動を確実に捉えることを目指します。

ニューロマーケティングの事例

ここでは、ニューロマーケティングが用いられた事例を2つご紹介します。

コーラ

コーラと聞くと、「コカ・コーラ」と「ペプシ・コーラ」の2社を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。2004年、この2社についてある実験が行われます。

その実験とは、被験者に、「コカ・コーラ」、「ペプシ・コーラ」のそれぞれにおいて、ブランド名が見せられた状態、ブランド名が伏せられた状態の2つのパターンでコーラを飲んでもらい、脳の動きを比較するというものでした。

その結果、「コカ・コーラ」の場合、ブランド名が見せられた状態でのみ被験者の前頭葉が活発になりましたが、「ペプシ・コーラ」の場合、ブランド名が見える見えないに関わらず前頭葉の動きに違いはありませんでした。

このことから「コカ・コーラ」というブランドが前頭葉の動きに影響を与えている、つまり「コカ・コーラ」というブランドが消費者に影響を与えているということが明らかになりました。

スニッカーズ

アメリカ発のスニッカーズというお菓子をご存知でしょうか?

このお菓子は「お腹が空いたらスニッカーズ」というキャッチフレーズで有名ですが、このフレーズをテレビCMや動画などで消費者に発信し、消費者の心理に根付かせることで、空腹のときにスニッカーズを思い起こさせることに成功したようです。

このように、日常で見かけるものについて、私たちは無意識にニューロマーケティングを活用されているのかもしれません。

まとめ -課題を理解した上で活用を-

ニューロマーケティングは、消費者の無意識下にある心理を把握できるという点で画期的な手法であるといえます。

しかしその一方で、人間の脳を分析することが必要になるので、安心面や倫理面で課題が発生する可能性も否定できません。

ニューロマーケティングを活用する際は、その点も考慮しながら導入を進めることが必要になりそうです。

参考文献

ニューロマーケティングとは?消費者の無意識を客観的に分析する注目の手法を解説|ferret

ニューロマーケティングとは | 意味・活用事例・今後の課題|ボクシル

ニューロリサーチ(ニューロマーケティング)|マクロミル