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京セラコミュニケーションシステムと筑波大学が共同研究を開始

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京セラコミュニケーションシステム株式会社(本社:京都市伏見区 代表取締役社長 黒瀬 善仁、以下KCCS)と国立大学法人 筑波大学(所在:茨城県つくば市 学長 永田 恭介、以下筑波大学)医学医療系皮膚科 藤本 学教授・藤澤 康弘講師は、AI(人工知能)を活用した画像認識による医師向けの業界標準となる皮膚疾患診断サポートシステムの実用化を目指し、共同研究を開始したことを発表した。

今回の研究では、皮膚病の臨床画像をディープラーニングで学習し、メラノーマ(悪性黒色腫)などの皮膚がんをはじめとする複数の皮膚腫瘍を判別する「高精度な画像認識モデル」を開発する。次の段階として皮膚がん以外の皮膚病に適用範囲を拡大し、臨床画像から皮膚病全般の診断をサポートするシステムを開発する。これにより皮膚科専門医の診療支援に役立つことはもとより、皮膚科専門医がいない医療過疎地や専用機器がない環境において、市販のデジタルカメラやスマートフォンで撮影した画像でも診断のサポートができる簡易型診断サポートシステムも構築可能になる。これらのシステムにより、専門医が不足しがちな地方の医療現場における皮膚疾患診断をサポートし、皮膚科専門医の受診が必要な患者さんを早い段階で見つけることで医療レベルの向上に貢献する。

共同研究にあたっては、KCCSは画像認識モデル作成サービス「Labellio」の提供や画像認識システムの構築で培ったノウハウを活かし、システム開発を行う。筑波大学は、日本皮膚科学会の認定主研修施設である筑波大学附属病院皮膚科において20年をかけて蓄積した2万枚を超える膨大な臨床画像データを、AIの機械学習に用いる教師データのために提供するとともに、皮膚疾患診断サポートシステムの精度評価、医療現場における適応性の評価を行う。

KCCSと筑波大学は、2017年3月から2018年3月にかけて共同研究を行い、3年後の実用化を目指します。さらに、将来的には両者の知見をあわせることで2,000以上の皮膚疾患が判別できるシステムを目指し研究開発を進める。両者は本取り組みを通じて、皮膚疾患診断におけるAI活用の幅広い可能性を探るとともに、よりよい医療や福祉への貢献を目指していく。

■画像認識モデル作成サービス「Labellio」について
Labellioは専門知識や特別な環境がなくても簡単にディープラーニングによるオリジナルの画像認識モデルを作成できるクラウド型のWebサービス。ユーザは用意した画像をLabellioにアップロードするだけで画像認識モデルを作成できる。