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熱中の肖像

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新卒社員が10年後の会社をつくる 新卒1・2期から5人の執行役が誕生 / 熱中の肖像 インタビュー後編

株式会社リンクアンドモチベーション 代表取締役会長 小笹 芳央

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「企業」「個人」「企業と個人」の3段ロケットで成長

同社の発展は3段階に分類できる。第一段階は設立から8年をかけて確立した企業支援で、他社にないワンストップサービスのヒット、小笹氏の著作活動によるブランディングなどで勢いがついた。意外にも、2002年の日韓共催FIFAワールドカップも同社の追い風になったという。

「それまでモチベーションは心理学の専門用語にとどまっていた。ところが日本の選手たちがインタビューで頻繁に『モチベーション』と口にしたので、モチベーションという言葉が一般に普及するようになった。」

第二段階に入ったのは、リーマンショックの後である。業績が踊り場に入ったことを契機に、2011年からパソコンスクールや資格スクールなどを買収して、個人のモチベーションアップとキャリアップのサポートに着手した。その後、企業と個人を結ぶ人材紹介と人材派遣にも進出した。小笹氏は「3段ロケットで成長してきた」と語る。

当然、同社をベンチマークして、追随しようとするコンサルティング会社もあるだろうが、同社は「モチベーションサーベイ」という診断だけでも、すでに約2350社・50万人以上に実施している。データの蓄積に格段の開きがあり、先行者利益によって優位性が担保されている。

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採用するのは「熱くて、強くて、気持ちの良い人材」

モチベーションカンパニーを提唱する同社は、自身もまたモチベーションカンパニーでありつづけようと努めている。社員教育にモチベーションエンジニアリングを導入し、買収した十数社にも同様に取り組み、モチベーションカンパニーに変身させているが、その前提になるのが採用である。

とくに重要なのは新卒採用だ。「人材こそ会社をつくる。新卒社員が10年後の会社をつくる。」そう確信する小笹氏は設立1年目から新卒採用を始め、新卒1・2期生の中から、のちに5人の執行役が誕生している。

同社が採用するのは「熱くて、強くて、気持ちの良い人材」。その真意を聞いてみよう。

「当社はまだベンチャー企業なので、社員にはモチベーションエンジニアリングに対する思いや覚悟が必要で、そのためには熱さが欲しい。強さとはすぐにポキッと折れないこと。一人前のコンサルタントになるには5年や10年はかかるので、1年や3年で折れてしまってはいけない。気持ち良いとは、取引先だけでなく社員に対しても必要な対人能力だ。」

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こうした人材を獲得するために採用説明会では、小笹氏がみずから学生に語りかけ、質問にも答えている。自社の存在意義は何か、何を成し遂げたいのか。ベンチャー企業なら経営者がみずから語りかけることが必須だが、どうすれば学生を惹きつけられるのだろうか。

「場数を踏むことで鍛えられる。場数を踏んで、いろいろな質問に答えていくうちに、労働市場で引きつけることのできる経営者に鍛えられていく。」

小笹氏による会社説明や学生とのやりとりは、たぶん惹きつけて離さないのではないか。お手本として視察したい経営者は多いかもしれない。

インタビュアー:経済ジャーナリスト 小野 貴史, KSG シニアコーディネーター 関 幸四郎

ライター:小野 貴史

前編はこちら >> 2350社・50万人以上を診断、 先行者利益で優位性をキープ

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