一連の制裁はすでに多くの影響を及ぼしており、仮想通貨の分野では、BinanceやBittrexなどの世界的な取引所が公式にサービスを受ける国のリストからイランを除外してる。
現在石油が豊富な中東の国々は仮想通貨に注目を集めている。世界で三番目に石油産出量が多いイランは経済制裁から生じるペトロドルの圧縮を補償するために仮想通貨を活用することを望んでいる。
2018年半ば以降、イランは、主に銀行システムサービスの拡大や制裁措置のために使用される、リアル(イランの通貨単位)と関連する独自のデジタル通貨の研究開発に取り組んできた。
一方、イラン中央銀行(CBI)は、仮想通貨の規制に関する「バージョン0.0」と呼ばれるその枠組み案を発表した。 Al Jazeeraの報告によると、イランは以前行った国内での暗号資産の禁止を覆したが、「デジタル通貨の使用には依然として制限を課している」。
同銀行は、この枠組みは「国内で現在行われている暗号資産の取り扱いの境界を体系化して定義し、トレーダーが将来の計画を立てることを目的としている」と述べた。 中央銀行はビットコインのような初期の仮想通貨の使用を承認し、ウォレット、および取引所、ならびにマイニング作業、そしてICOを承認した。
しかし、CBIは、「国内の支払い方法として世界規模の仮想通貨を使用することは禁止されている」と述べた。また、イラン人は、10,000ユーロを超える現金を保有することが許可されていないのと同様に、大量の仮想通貨を保持することを禁じられている。 この制限はイランのビットコイン投資家から鋭い批判をされた。
Aljazeeraは28歳のトレーダーであるPerhman Azhdarpourの言葉を引用して、次のように述べている。「国際的に認められている暗号を支払い方法として使用することの禁止は、私や私のような人々の仕事に悪影響を与える可能性があります。 我々は、中央銀行の立場が再びビットコインやその他の暗号通貨の使用を決して制限しないことを望んできました」と語った。
イランブロックチェーン協会によると、毎日1000万ドルを超えるBTCがイランで取引されている。イランは、昨年4月のビットコインのような人気のある暗号通貨での取引の取り扱いを禁止し、マネーロンダリングやその他の疑わしい犯罪活動の問題を懸念した。しかし、この動きは、差し迫った米国の制裁を踏まえて資本逃避を阻止する方法として解釈されている。
参照元:Bitcoin.com
記事執筆:塚田愼一
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