法定通貨の替わりに、資産やサービスなど様々な価値を置き換えた「トークン」を介して作られる経済圏を、「トークンエコノミー」と言う。トークンはブロックチェーン技術により発行され、耐改ざん性が高く管理コストが低いことから、誰でも発行しやすいという特徴があり、加えてキャッシュレスでの少額決済や即時決済の促進にもつながる。こうしたトークンの利便性の高さに加え、トークンエコノミーでは、その経済圏へ参加する人々がお互いの価値を評価し合い、それに対する対価を循環させる経済圏を確立できるため、地域やコミュニティ単位などの小さな経済圏ができやすくなる。
<「トークンエコノミー」のイメージ>
■トークンエコノミーの可能性とステーブルコインについて
今後、IoT決済・シェアリングエコノミーが普及していく中で、地域レベル・コミュニティレベルでのトークンエコノミー活用に関する社会のニーズが高まることが予測される。例えば、地域トークンとして、市区町村や県レベルでの地域通貨をつくることにより地域の活性化を目指そうというアイディアが存在する。また、価格変動の激しい仮想通貨(暗号資産)の替わりに、トークンとなりうるような価格の安定したステーブルコインに注目が高まっている。
JCBは、ブロックチェーン決済システムの開発だけでなく総合的なコンサルティングを行うカウリーと戦略的パートナーシップ契約を締結することにより、トークンエコノミーに関する地域やコミュニティのニーズに応えられるようなステーブルコインの在り方について検討を進めていく。将来的には、地域やコミュニティ向けにステーブルコインの企画、設計、運営を行うなど、トークンエコノミー向けのプラットフォームを展開することを目指していると言う。
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