ブロックチェーンの活用により職歴情報の信憑性と価値を向上させる「職歴BANK」がサービス開始

職歴BANKは、ビジネスワーカーの職務経歴情報に対して第三者によるリファレンス情報を加えることによってその信憑性と価値を向上させることを特徴とした、ビジネスワーカーと企業をつなぐ人材マッチングサービスである。

利用者自身によるリファレンス取得

リファレンスチェックとは、一般的には就職や転職の採用フローの中で企業が採用候補者に対して行う職歴情報の正しさや人物像などの確認のことで、企業がコストを掛けて候補者の同僚や上司などに対して問い合わせる形で実施される。

職歴BANKでは、利用者自身がサービス上からリファレンスを取得することが可能。サービスに登録した自分の職歴情報について第三者にリファレンス依頼を送信しリファレンス回答を取得することができる。取得したリファレンスは自分の職歴情報の証明として活用することが可能。

企業の採用コスト削減

企業は、職歴BANKのオファー送信機能により、職歴BANK利用者に対して仕事のオファーを送ることができる。リファレンスのついた信憑性の高い職歴情報をもった人材にアプローチできるため、他のダイレクトリクルーティングサービスと比較して、無駄なオファー送信の削減や採用後のミスマッチの削減につながるなどのコスト削減を見込むことが可能。

利用者への利益還元

一方、利用者は、企業から仕事のオファーを受け取ることができる他に、オファーを受ける度にポイントを獲得できるメリットがある。（1オファーあたり500円から1,000円分のポイントを、オファー返信時に付与。取得しているリファレンス数に応じてポイント数が変化。）獲得したポイントはサービス内のウォレットで管理されAmazonギフト券と交換することが可能。

ブロックチェーンによる検証

職歴BANKでは、利用者のアカウント、職歴情報およびリファレンス情報の真正性の検証にブロックチェーンを活用している。利用者のアカウントには固有のアドレスが紐付けられ、そのアカウントから登録される職歴情報やリファレンス情報のハッシュ値がブロックチェーン上に登録される。（職歴情報やリファレンス情報そのものはブロックチェーン上には登録されない。）これによってサービス利用者自身による職歴情報の所有権の検証が可能で、職歴情報およびリファレンス内容の真正性が担保される。また利用者はオファー報酬のポイントをそのアドレスで管理されるウォレットで受け取ることができる。
職歴BANKは、下記のHRコンソーシアムチェーンを活用してサービス提供。
参考：SKILL、エン・ジャパン、日本マイクロソフトがHR分野におけるコンソーシアム型ブロックチェーン社会実装で連携（https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000034771.html）

職歴管理ツールとしての活用

職歴BANKへの職歴情報の登録は、プロジェクト単位で職歴を登録しそれに対してリファレンスを取得するようになっている。プロジェクトを振り返ったりリファレンスによる客観的なフィードバックを受けたりできるなど、日頃から職歴を棚卸しし今後のキャリアを考えるためのツールとして活用することが可能。

職歴BANKの主な機能

昨今、人材の流動性が高まるとともに、企業の採用スタイルは今すぐ転職を考えていない候補者にもアプローチし継続的に関係を構築するよう変化してきている。これはビジネスワーカーにおいても同様で、自分の職歴や活動内容を名刺代わりに日頃から様々な企業と関係を構築しておき、その時々で自分が最も活躍できる環境で働くというスタイルが増加。従来のダイレクトリクルーティングサービスでは、候補者の転職意向が高まったときにしか職歴情報は更新されない上に、オファーを送っても反応が少なく、そもそも企業とビジネスワーカーのコミュニケーションが始まらないという状況が散見されるが、職歴BANKではこういったスタイルのユースケースに適したサービス構造にすることで、企業とビジネスワーカーの関係構築を促進する。

ブロックチェーンによって様々な情報が自己主権型に移行していく今後の可能性に対して、職歴BANKは人材情報においてその実現につながる最初の一歩となるサービスである。各社がブロックチェーンの社会実装に取り組みつつも、まだまだ実証実験の域を出ないものが多い中、職歴BANKは、確立されてたビジネスモデルとブロックチェーンの特性を活かした新たな価値を組み合わせ、その価値から生じる利益が主権者である利用者に還元されるサービスになっていると言う。