Chaintope、ガバナンス問題を解決した日本発パブリックブロックチェーン「Tapyrus」をオープンソースで提供開始

株式会社chaintope(本社:福岡県飯塚市、代表取締役CEO:正田英樹、以下「Chaintope」)はこの度、独自に研究開発を進めてきたブロックチェーン「Tapyrus(タピルス)」をオープンソースで提供開始した。
■背景
今日ブロックチェーン技術の商用化に向けた動きが加速する中、未解決の課題が混在している。最もよく知られるパブリックブロックチェーンBitcoin は民主的である一方、意思決定を主体的に行う管理者がいないために、機能追加や事故発生時の救済が困難というガバナンス上の問題を抱えている。また、ブロックチェーンネットワークに誰でも参加できることの引き換えに、取引速度や秘匿性が損なわれる問題が生じ、社会インフラへの応用には課題が残っている。
そのため、企業や団体によるブロックチェーン活用においては、ネットワークへの参加を限定し単一もしくは複数の管理者で意思決定を行えるプライベートチェーンが採用されやすい傾向がある。これによりパブリックブロックチェーンの未解決課題を回避しつつ社会実装を進められる反面、ブロックチェーン技術の本来の強みである取引の透明性等は発揮しにくくなる。
■Tapyrusの概要
Tapyrus は誰でもネットワークに参加できるパブリックブロックチェーンでありながら、より効率的かつ迅速に社会実装を進められるようなガバナンス設計がなされている。Tapyrusのプラットフォームはあらかじめ選定された複数の調整役によって運用されるため、機能変更・追加の意思決定をスムーズかつ負荷コストを最小限にして行える。またネットワークを支える不
特定多数の参加者がデータの正当性を検証するため特定の調整役の意思によるデータ書き換え等の不正が防止される。
一例として、マレーシアで実証を行なっているトレーサビリティプロジェクトでは、サプライチェーンに携わる業者が国際規格に則り流通履歴に対する正当性を担保し、サプライチェーンを可視化することで、消費者は誰でもその履歴を自由に閲覧することができるスキームを構築することを目指している。
■今後の展開
Tapyrus ブロックチェーンは、技術者が自由に実装・拡張できるようオープンソースで提供されます。また業界毎に異なるニーズに応えるため、今後Chaintope ではTapyrus 上に各種拡張機能を追加予定である。ブロックチェーンの抱える課題を総合的に解決することで、従来ガバナンス体制との両立が難しかった処理速度やプライバシーの問題に取り組んでいく。詳しくは弊社ウェブサイト「ブロックチェーンプロトコルページ」 ( https://www.chaintope.com/chaintope-blockchain-protocol/ )をご覧いただきたい。
技術者向けのコミュニティ醸成に加え、Chaintope はこれまで注力をしてきたサプライチェーンやトレーサビリティ等の領域においてTapyrus 上に構築したプラットフォームを近日公開予定。同時に、各業界のリーディングカンパニーとの協業によりブロックチェーンを活用したサービスの構築に取り組んでいる。
【本リリースDL版(PDF)】
https://prtimes.jp/a/?f=d30542-20191114-3017.pdf
