・入札及びオーナーカード売買に係るネットワーク手数料を廃止。
・ブロックチェーンに取引履歴を再度同期するようにした。
・取引履歴を全て公開するにあたり、新たに匿名化の技術を導入した。
フェーズ1の導入により、高速化および手数料の廃止を実現しました。
今回は、フェーズ1で実現した高速化の仕組みはそのままに、保留されていた取引履歴のブロックチェーン化を再実施する形となります。これにより、高速な取引速度を維持したままであらためてプラットフォームとしての透明性、対改竄性を獲得することとなります。
また、当初想定していた形では全取引履歴をそのまま公開するというものでしたが、取引者のIDと取引履歴の一覧から取引ユーザーを類推/特定できてしまう可能性を新たに危惧しました。そのため、取引者IDを匿名化する技術をさらに今回取り入れています(下図)
取引者本人は、自身による取引であることを数学的に第三者に対して証明できる仕組み(※)となっています。また、ユーザ鍵を公開することなく証明できる「ゼロ知識証明」の要件を満たしているため、永続的に公開された取引ログに対しても繰り返し利用が可能です。
これにより、Ethereumの透明性と匿名性という、相反する2つの要件を同時に実現できました。
※詳細はFiNANCiE Labブログをご参照ください
https://lab.financie.jp/entry/2019/11/12/173704
現時点において、場合によっては「ここまでやる必要があるのか」というぐらい過剰な仕組みに捉えられるかもしれません。しかし、我々はブロックチェーンにおける永続性の重みを誰よりも理解しています。将来、我々のサービス規模が拡大した際にも、今この瞬間の取引履歴を遡って閲覧することが可能になるわけです。その際に、「サービス初期の設計だから見えちゃまずいものが見えちゃってました、御免なさい」とはいきません。永続的に運用できることは堅牢である一方、当初から求めるべき水準を高くおかないといけないのです。
今後もFiNANCiEテックチームはオーナーファースト、サポーターファーストを心がけ、継続的に技術課題に取り組んで参ります。