GMOインターネットは、グループの海外戦略における統一ブランド(グローバル・ブランド)「Z.com」を通じた2020年上半期中の「GYEN」の提供開始に向けて開発を推し進めている。この度、「GYEN」の土台となるブロックチェーンの開発が完了したことを受け、次のフェーズとして内部における実証実験を行う運びとなったと言う。関連法規を遵守するステーブルコインとして、海外で「GYEN」の提供を開始する予定。GMOインターネットは、「GYEN」を通じて仮想通貨のボーダレスな取引や、フィンテック分野におけるブロックチェーン技術の活用支援を目指す。ステーブルコイン発行の背景仮想通貨の流通性を高め普及・発展させるためには、送金・決済の際にリスクとなる価格変動(ボラティリティ)を安定させることが課題の1つとされている。こうした中、価格の安定を可能にする仮想通貨として、法定通貨や他の仮想通貨と連動することで価値が裏付けられる仮想通貨「ステーブルコイン」が注目を集めてきた。GMOインターネットグループでは、仮想通貨事業を戦略的事業分野と位置づけ、2017年5月には仮想通貨交換事業を、同年12月には仮想通貨マイニング事業を開始。仮想通貨に関連する事業領域には、「交換」「マイニング」「決済」の大きく3領域に分けられ、そのうちの「交換」「マイニング」の2つの領域はすでに参入している。そして、残る「決済」領域は、金融とテクノロジーをかけ合わせたフィンテック分野に含まれる領域で、この分野における仮想通貨の有用性を示すべく、価格の安定を実現するステーブルコインのポテンシャルに着目し、調査・研究を続けてきた。GMOインターネットは、将来的にボーダレスな決済・取引通貨としての仮想通貨の活用や、フィンテック分野におけるブロックチェーン技術の活用を見据え、「GYEN」の2020年上半期中の発行に向けた準備を進めていく。ステーブルコイン「GMO Japanese YEN(GYEN)」についてステーブルコインは、法定通貨に担保された「法定通貨担保型」、他の仮想通貨により担保された「仮想通貨担保型」、原油や金などのコモディティにより担保された「コモディティ担保型」、資産の担保が無くスマートコントラクト機能により価値を安定させる「無担保型」の、大きく4つに分類される。この度、GMOインターネットが発行に向けて、ブロックチェーンの内部実証実験を開始したステーブルコインは、日本円に担保された法定通貨担保型(円ペッグ通貨)ですある。