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新規事業開発を成功させるためのポイント

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ここ最近、さまざまな企業が新規事業開発に取り組んでいます。その背景には、消費者のニーズや市場価値の著しい変化などがあるようです。では、そんな新規事業開発を成功させるためには、具体的にどのようなことを気にかけ、押さえておく必要があるのでしょうか。早速見ていきましょう。

規事業開発において重要なこと

アイデアの着想

まず、新規事業開発において最も欠かせないことといえば、アイデアの着想です。これがなければ何も始まりません。

アイデアの着想には、自社の内部要因と外部要因の強みと弱みを見出す「SWOT分析」や、自社・顧客・競合の関係性からプランを練る「3C分析」など、さまざまなアプローチ方法が存在します。

ただなんとなくアイデアを創出するのではなく、クオリティの高さや実現可能性を考えながら着手する必要があります。

顧客ニーズの把握

前述のアイデアの着想と繋がる部分ですが、新規事業開発において顧客のニーズを把握することももちろん大事です。

顧客ニーズには、顧客自身がすでに気づいている「顕在ニーズ」と、顧客自身はまだ気づいていない「潜在ニーズ」の2種類があります。

ユーザー側が求めているニーズが多様化している現代において重要となってくるのは、顧客自身が気づいていない潜在ニーズをいかに深掘りできるかです。潜在ニーズを引き出すことによって、顧客自身がこれまで想像してこなかった視点や、競合も未着手だった視点での製品ないしサービス開発を行える可能性が高まります。

スピード感

さらに、新規事業開発において重要となるのがスピード感です。時間短縮を念頭に起きすぎて、品質を下げてしまうのは本末転倒ですが、新たな製品ないしサービスを設計する上で、スピード感は特に求められています。

というのも、自社が制作しているモノを競合企業に気づかれてしまい、ライバルが先に新製品・サービスを世に出す可能性があるからです。

いくら先に面白いアイデアを思いついたとしても、市場にリリースするタイミングに遅れてしまえば、新規事業とは見なされず、二番煎じ扱いを受けてしまう恐れもあります。

そのため、新規事業のアイデアを思いついたら、なるべく早い段階でリリースできるよう具現化させましょう。

新規事業開発の成功事例

新規事業を絶対的に成功させる手段というのは残念ながらありません。

しかし、新規事業を成功へと導くためには、上記のような「アイデアの着想」「顧客ニーズの把握」「スピード感」は必要です。では、新規事業開発で成功した事例には、一体どのようなものがあるのでしょうか。ここでは以前Relicが掲載した記事『新規事業の成功事例5選』をご覧ください。

新規事業開発を成功させるための手法

さて、新規事業開発を成功へ導く上で重要なことや、実際に新規事業開発を成功させた事例などを紹介しました。では、新規事業開発を成功させるための手法について見ていきましょう。

デザイン思考

デザイン思考(Design Thinking)とは、問題を探索・解決するための方法であり、デザイナーがデザインを行う過程で用いる特有の認知的活動を指す言葉です。具体的に以下の5つのプロセスを必要とする考え方に当たります。

  1. 共感
  2. 問題定義
  3. 創造
  4. 試作
  5. テスト

一般的にはイノベーションを生み出すプロセスと言われ、製品・サービス開発やソフトウェア開発などに限らず、どのような分野においても経営戦略的に適用することが可能です。

ユーザーのニーズを観察した上でいくつかの課題を設定し、人間中心のアイデアを創出します。そのアイデアをもとに身近にあるもので試作を行い、実際にユーザーに対してテストを行いながら試行錯誤していくことで、新しい製品やサービスを生み出し課題解決につなげていくというものです。

リーン開発

リーン(英: lean)は、「痩せた」「脂肪分の少ない」といった意味があります。1980年代にアメリカ・マサチューセッツ工科大学で研究されたトヨタ生産方式をもとに、「リーン生産方式」や「リーン開発」として提唱されました。

リーンのコンセプトは「顧客開発」と言われており、顧客や市場の開発を通じて、構築・計測・学習を繰り返し、”どのくらい売れたのか”を重視します。

その際、製品やサービスの最適化やムダのなさを大切に考え、適切な成果につなげる方法を学ぶためのフレームワークとして知られています。また、製作過程において結果が出そうにない場合には、製品そのものを改良したり事業コンセプトを変更したりして軌道修正を行うこともあります。

アジャイル開発

アジャイル(英: Agile)は、「機敏な」「すばやい」などの意味をもつ言葉です。その名の通り「スピード感にあふれるフレキシブルな開発方法」という意味を持ちます。

発端は2001年に米国ユタ州でなされた「アジャイルソフトウェア開発宣言」に始まり、現在に至るまでシステムおよびソフトウェア開発手法として行われています。

ソフトウェア開発は、本来開発期間が決まっていますが、短い期間の開発工程を進めていくなかで、顧客との打ち合わせを繰り返し、コンパクトなテスト実装を何度も行い、開発時間を短縮させているのが特徴として挙げられます。

先に述べたリーンが”どのくらい売れたのか”を重視しているのに対し、アジャイルは開発・設計・要求を繰り返しながら、”どれだけ進んだか”を念頭に置いています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は新規事業開発を成功させるためのポイントについて考察しました。

2010年代から、国内外を問わず、デザイン思考・リーン開発・アジャイル開発の3つをハイブリッドさせた考え方に基づき、新規事業開発を行っている企業は増えているようです。

みなさんも今後、新規事業を立ち上げる際には、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。

弊社Relicでは、新規事業にまつわるさまざまな記事を掲載しております。以下の記事も併せてご参照ください。

Battery(バッテリー)新規事業開発を成功させるためのポイント」より転載