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〜セールス初級編〜「話し上手」より圧倒的に重要な「傾聴力」

  • feedy

既存顧客ではない場合、『話すこと』より『聴くこと』の方が大切です。いつまでも売れないセールスや新人セールスが陥りがちな営業の罠と、そこから脱出し圧倒的成果を出すためのある習慣をここでご紹介させて頂きます。

この記事はBatteryからの引用です。

勘違いされがち「話上手な人=営業が得意」

「話し上手は営業職が向いている」という思い込みをしていませんか?
確かに人前で話せることはセールスマンとして1つのスキルであり、面白い話を出来る方がお客様も喜ぶことは間違いありません。ですがこれはあくまでも、それなりにお客様との信頼関係が出来上がってからの話です。

私も就職活動をしていた時は「〇〇は話が面白いから絶対営業向いてるよね」とよく言われました。ですが実際に就職して営業活動を始めた当初は、お客様対応をしても成果が出ない。それどころかどのお客様もどこかつまらなそうな顔をしていた事をよく覚えています。

「しっかりと商品の説明が出来た」と自分では思っていたのに。その考え方がそもそも間違っていました。

興味のない話は『お経』と同じ

これは私がとてもお世話になった上司の口癖です。お経をバカにしている訳ではありませんが、「お経を集中して聞くのか?お経を聞いて内容を理解しようとする人間はいないだろ?」ということを言っていました。初めて言われた時は妙に納得したのを今でもはっきり覚えています。

ここを理解していないと、どれだけ商品知識があってどれだけ丁寧な対応が出来ていても全く意味がありません。

例えば、カラオケに行き自分が知らない歌を友人が歌っていてもちゃんとは聞きませんが、好きな歌だと聞きいってしまう。アパレルショップで買い物をしていてパーカーを見ていたのに、新作という理由でよく分からないジャケットをオススメしてきたから店を出た。なんて経験はありませんか?要するに人間は自分が興味のない事には耳を傾けないのです!

この最初の対応を間違えると、その後印象をよくすることは予想以上に大変です!

では喋らなければいいの?

もちろんただ何も考えずに黙っているだけでは物は売れませんし、お客様の方から話を勝手に盛り上げてくれることはありません。
営業とは簡単に言うと「物(価値)を売る仕事」ですが、実際はそんな浅い仕事ではなく商談中は目まぐるしいほどの心理戦が繰り広げられているのです。

お客様のことをよく理解し、その商品を買うことでどんなメリットがあるのかを分かりやすく伝える事が重要です。
その前段階として必要なのが、

  1. お客様のあらゆる情報
  2. 性格の把握
  3. キーマンの把握
  4. ニーズを引き出す

などがあります。ではこれらの情報を得るためには何をするべきでしょうか?先程もお話したように黙っていてもお客様から勝手に話をしてくれることはありません。この時にするべきことが『効果的な質問』です。たくさん喋ることは逆効果なので、適切なタイミングでニーズを引き出す質問をすることを心掛けましょう。

顧客の数だけニーズがある

ここまでのお話で「傾聴」と「質問」が大切だということをお話しましたが、この2つが大切だと理解しているにも関わらず、売れないセールスマンも多く見受けられます。その理由は、ほとんどのケースで「思い込み」や「固定観念」を持ってしまっていることが原因だと思って下さい。

少し前にお客様をよく理解することが大事だとお伝えしましたが、ここが抜けている人が非常に多いのです。同じ商材だとしても相手によってニーズや魅力に感じる部分は違うのです。

私は普段お客様の見た目や会話などから、趣味や自分との共通点を見つけて雑談を繰り広げ、その人にとって『効果的な質問』を探しています。お客様や、扱う商材により質問内容は変わってくるので、質問についてこの場でこれ以上触れませんが、この『効果的な質問』と『傾聴』を繰り返すことで商談の落とし所が見えてきます。

『傾聴』から始まるトップセールスへの道

傾聴とは『耳を傾けて相手の話を聴く』ことです。先ほども触れたように、傾聴が大切だと分かっている人は多いですが、習慣化出来ている人は少ない印象があります。

営業の際はいかにお客様を楽しませて気持ちの良い気分にさせてあげる事が出来るかが鍵です。つまらない気分で買い物をする人は居ませんよね。

顧客を楽しませるために

それではどう楽しませればいいのでしょうか?ここで勘違いしている人が売れないセールスマンの特徴です。

楽しませる為には、こちらが一方的に面白い話をするのではなく、傾聴することによってお客様にストレスを与えずにお話をさせてあげましょう。人間は自分が中心になって喋っている時がたまらなく楽しいのです!
ただお客様が楽しく話が出来るよう、会話のきっかけはこちらで作ってあげるべきです。
営業の基本ですが「木戸に立てかけし衣食住」を頭の片隅に置いて、そこから話を広げていければ、自然と会話が盛り上がっていきます。

会話が盛り上がってきたら本題の販売したい商材の話にスムーズに移行しましょう。

ただここでよくあるのが、プライベートの話は出来たとしても商材の話になった瞬間に良い雰囲気が作れなくなることです。

お客様は「自分を否定された」と捉えます。これがお客様にとってのストレスです。途中で話に割り込みたくても我慢をして全て聞いた上で、どんな内容であれ一度お客様に共感しましょう。そのあとに「こんな考え方もありますよ」と補足的にご提案することで、商品をより良く感じてくれるのです。

この他に、相手の話に合わせて的確なリアクションや相手が「喜ぶ」ような質問を投げかけてあげる事を心掛けましょう。それが出来ると喉から手が出るほど聞きたい情報が、聞いてもないのにお客様の方からお話してくれるようになります。
またこの段階までくれば、自分が聞きたい事をストレートに聞いても問題ないくらいの雰囲気と関係になっていることでしょう。

最後に~相手を知り自分を売る~

営業職は物を売る以前に『相手を知り自分という人間を売る』ことが仕事です。

お客様にどんな悩みや希望があって、何を求めていて何を提案したら喜ぶのか、それを理解して初めてセールス出来ます。どれだけ勉強して商品知識を身に付けても、ここを履き違えて一方的に喋り続けたところで、ラッキーがない限り買って頂くことは出来ないのです。
極端な事を言いますが、商品知識をそこまで知っていなくても、今回ご説明したスキルをマスターすれば、最低限結果が出るはずです。

この記事の内容はあくまで営業の入り口に過ぎず、他にも必要なスキルはたくさんありますし、「凄腕の営業マン」の数だけ「様々な営業スタイル」があります。ですが「傾聴」が絶対に必要ということは確かです。

今回お話をした「傾聴」を軸に、自分なりの営業スタイルを身につけて成長していきましょう。

参考文献

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