達成しなかった場合:基本的には支援者のもとに支援金が全て返金されます(もしくは購入がキャンセルされます)。
このように、目標額に1円でも達しなければ支援者のもとに全額返金され、その時点でプロジェクトは終了となります。そのため、あと少しで目標額に達成というところで募集期間が終了となり、プロジェクトが失敗に終わるという恐れもあります。
しかし、この形式は、初期投資が大きい取り組みを計画しているプロジェクトの資金調達や、テストマーケティングとして活用されることが多く、全力でプロジェクトに注力し設定した期間内にやりきれる自信のある方にはオススメです。
オールオアナッシングと対になるのがダイレクトチャレンジです。オールインとも呼ばれますが、この方式は、期間内に集まった金額が目標額に達していなくても、その時点で集まった支援金を全額受け取ることが可能というものです。
たとえば、100万円の出資金を募ったプロジェクトで50万円しか集まらなかったとしても、その50万円は起案者のもとに入る仕組みとなっています。目標額に達しなかった場合でもプロジェクト自体は終了とならず、「プロジェクトの実行/リターンの履行が必ず実施される」という条件のもと継続する仕組みです。この形式は、もともと実施が予定されていた企画やプロジェクト、製品の発売などに先駆けて、事前予約購入や早期購入割引などのリターンを用意することで、PRやプロモーションを強化する目的として利用されることが多くなっています。
ただし、支援者にとっては資金提供してプロジェクトが成功しない可能性があるため、敷居が高くなるというデメリットがあります。
さて今回は、オールオアナッシングとダイレクトチャレンジの違いと、それぞれの特性について紹介しました。
これまでクラウドファンディングで実行されたプロジェクトの中には、募集期間内に目標額に達せず、プロジェクトが終了となってしまった事例が多く存在しています。そのため、今後クラウドファンディングに挑戦される方は、目標額を慎重に設定しプロジェクトの広報活動に注力しながら、入念な計画のもと実行してみて下さい。