成功後の失敗あるあるまず、目標額に達したのにプロジェクトが失敗してしまったというミスをいくつか紹介していきます。費用の計算ミス購入型クラウドファンディングで製品を開発する場合、そもそもプロダクトの製作費がかかりすぎて、開発すればするほど赤字に陥ってしまうといったケースがあります。サポートしてくれた支援者に届けるため、よりクオリティの高いものを提供するべきですが、自分たちの工夫をくわえながら、コストのかからないリターンを作ることが大事です。また、リターンとなる製品を支援者に送るための”送料”を計算に入れ忘れ、予算をオーバーしてしまったという初歩的なミスも時々あるようなので、発送エリアごとの料金表なども念頭に入れながらコストに取り組みましょう。スケジュールミスリターンを送る際、発送があまりにも遅くなると、支援者との信頼関係が悪化するおそれがあります。発送に手間取ったり、リターンの完成がなかなか進まなかったりするかもしれませんが、なるべく無理のないスケジュールを組んで実行することをおすすめします。成功後の秘訣とは?では、目標額達成後、プロジェクトをさらに加速させるためにはどのような秘訣があるのでしょうか。ストレッチゴールの設定ほとんどのクラウドファンディングでは、目標額に達した後でも引き続き支援を募ることができます。しかし、達成と同時にプロジェクトの成立が決定するため、それ以降だと支援が集まりにくいという傾向があります。最低限の目標に達した後でも、さらなる支援を増やしたいという場合、”ストレッチゴール”の活用が有効です。ストレッチゴールを設けると支援してくれる人も増え、プロジェクトの規模も拡大していくため、目標額に達成した後でもさらなる成功が期待できます。活動報告の活用クラウドファンディングのプロジェクトページの中には、活動報告というブログのようなものがあります。達成まであといくら!、プロジェクト残り◯◯日!、新たなリターンを追加!といったような進捗状況を報告するものです。募集期間中、たいていの起案者はプロジェクトを盛り上げるため、必死でPRしながら活動報告に取り組みますが、いざ目標額に達すると活動報告を怠る人が意外と多いです。そのため、資金調達後も頻繁に活動報告を更新し、支援者に製品の開発がどれくらい進んでいるのか、リターンの発送日がいつになったのかなど、逐一現状の詳細を伝えて起きましょう。迅速なリターンの発送先に述べた通り、リターンの発送があまりにも遅いと、支援者は不安を抱いてしまいます。支援者との信頼関係を損なわないためにも、なるべく速やかなリターンの発送を心がけましょう。達成したのに失敗した事例ここでは、せっかく目標額に達したのにプロジェクトが失敗してしまった事例をご紹介します小型無人ヘリ「ZANO」Kickstarterで開発された超小型ドローンのZANO。「ヨーロッパ最大の超小型ドローン」のキャッチフレーズで注目され、およそ4億円以上の資金調達に成功しました。しかし、完成予定間近にして、15,000台あったオーダー数のうち、たったの600台しか出荷されておらず、それらもまともに操縦ができない不良品だらけであることが判明し、会社は倒産、プロジェクトは白紙となったのです。最近、別会社によってZANOが復活するとうわさになっていますが、当時の支援者からは出資したお金が返ってきていないと、未だに不満の声が寄せられています。3Dプリンタ「Tiko」https://www.kickstarter.com/projects/tiko3d/tiko-the-unibody-3d-printer?lang=ja1台21,500円と低価格な3Dプリンターとして注目を集めたTiko。Kickstarterで約3.2億円を集めましたが、開発されたTikoのクオリティが想像よりも低く、その後開発は難航し、最終的に頓挫する形となりました。また、返金の予定もなく、送料さえも返金されていないようです。トイカメラ「Holga Digital」https://www.kickstarter.com/projects/2098439381/holga-digital-restyle-the-retro-vintage-into-new-cむかし香港で流行ったHolgaというカメラを、色使いをポップにしてデジタル化して再生させたHolga Digital。2,500名以上の支援者からサポートを受け、開発も順風満帆に思えたのですが、期待されていた性能を満たさなかったとして苦情が多数寄せられ、「Worst paperweight ever!(今までで一番最悪な製品だ)」、「NON WORKING camera!(動作しないカメラである)」などのコメントも書かれています。カメラのシャッターを切れる「Triggertrap Ada」Triggertrap Adaというイギリスの会社は、スマホでカメラのシャッターを自動で切れる機械をつくるために、Kickstarterで資金調達をしました。日本円でおよそ1000万円弱の資金を集めようとしたところ、なんと約6倍もの資金が集まり、資金調達は大成功。しかし、その後製品化にこじつけることができず、最終的に出資金を支援者に返金したという始末になってしまいました。バイク用ヘルメット「SKULLY AR-1」Indiegogoで目標額の約10倍にあたる$2,446,824(2.6億円)の出資を集めたことで話題になった、Skully社が開発したオートバイ用ヘルメットの「AR-1」。ところが、同社による突然の業務停止および破産申請の発表をきっかけに、ヘルメットが支援者のもとに届かないという事態に陥ってしまいました。現在も出資者のもとにヘルメットが届くこともなければ、出資金さえも戻っていないようです。Skully AR-1は、バイク用のヘルメットでありながらGPSを搭載しており、内蔵されているHUD(Head Up Display)には、ナビや後頭部に搭載するリアビューカメラの映像を表示しています。まとめクラウドファンディングを実行し、せっかく支援金を集めても、プロジェクト自体が成功しなければ、起案者にとっても支援者にとっても実りのない結果となってしまいます。ややこしいことは支援金を手にしてから!と考えず、プロジェクトを始める前から、最終ゴールを想定しておくことが大切です。実際に資金を集めたあと、予定通り製品を完成させられるか、きちんと考えてから取り組みましょう!!<参考にしたサイト>https://camp-fire.jp/pages/http://www.kickstarterfan.com/