オールオアナッシングオールオアナッシング(All-or-Nothing)とは、通常「妥協を許さない」「一か八か」という形容詞の意味で使われることが多いですが、クラウドファンディングの世界でも同じような内容であり、「支援金を募集している期間内に目標金額に達しなければ、集まった資金を受け取ることができない」という仕組みです。例えば、目標金額を100万円と設定していた場合、集まったお金が99万9千円だったとしても、100万円に達していないため、1円も受け取ることができません。残りたったの1千円で目標金額に達する場合でも、募集期間が終了となれば、プロジェクトは失敗となる可能性があり得ます。オールイン上記のオールオアナッシングと対局の意味を持つのが、オールイン(All-in)です。別の呼称として、ダイレクトチャレンジとも言われます。オールインとは、「手持ちのチップを全て投じる」というポーカー用語として耳にしたことがあると思いますが、クラウドファンディングの中では「支援金を募集している期間内に目標金額に達していなくても、集まった資金を受け取ることができる」という仕組みです。先に述べた例でいうと、目標金額を100万円に設定していた際、集まったお金が50万円だったとしても、その50万円はプロジェクト資金として受け取ることができます。目標金額に達成させることよりも、確実に資金を手に入れることに注力する方は、こちらの方がオススメです。リターンリターン(Return)とは、簡単にいうと「資金を提供した人への見返り」という意味で、プロジェクトに出資してくれた支援者に向けた金銭、物品、サービスなどを指します。リターンは多種多様であり、たとえば製品開発のプロジェクトであれば、実際に完成されたガジェットやロボットなどの実物や、プロジェクトPRに活用するノベルティグッズ、商品クレジットの名前掲載など、さまざまです。また、リターンはクラウドファンディングのタイプによって内容が異なり、投資型クラウドファンディングの場合は「お金が発生するリターン」、非投資型クラウドファンディング(購入型・寄付型)の場合は「お金が発生しないリターン」となります。ストレッチゴールストレッチゴール(Stretch Goal)とは、「達成できるレベルより少し高めの目標」のことであり、製品やサービスをより良いものにするために必要な金額を、起案者自らが目標金額として設定していくものです。目標金額より支援金が上回った場合、さらに充実した特典やサービスを追加していくもので、たとえば「50万円達成でアルバムを制作する」というプロジェクトで80万円の支援金が集まった際、「100万円達成でミュージックビデオを制作する」「150万円達成でライブを実行する」というふうに、段階的な金額の設定を行うことができるのです。キュレーターキュレーター(Curator)は、主に「博物館や図書館の館長」の意味で知られていますが、クラウドファンディングにおけるキュレーターとは、プロジェクトの起案者が持ち出したアイデアやプロダクトなどを練り上げ、プロジェクト全体をサポートするクラウドファンディングプラットフォームのスタッフを指します。キュレーターのアドバイスによってプロジェクトが成功に向かうか否か決まる場合もあるので、非常に重要な存在となってきます。パトロンパトロン(Patron)とは、クラウドファンディングのプロジェクトにおける「支援者」のことであり、一般的な意味としても「財政支援を行ってくれる者」を指しています。たとえば、『パトロン数100』と表記されているプロジェクトがあれば、100人が出資しているという意味になります。まとめさて、今回は『クラウドファンディングを利用する上で押さえておくべき用語』について6つほど紹介しました。近年話題となっているクラウドファンディングですが、海外に比べればまだまだ知名度は低く、クラウドファンディング用語もそれほど浸透していません。今後クラウドファンディングに着手される方は、ぜひ参考にして覚えてみてはいかがでしょうか。