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新規事業におけるチームの要件

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弊社Relicはクライアント企業様の新規事業プログラムや新規事業創出をご支援しています。
新規事業特有の困難はありながらも、うまく協業して検討・検証が進むチームと、なかなかうまく進まないチーム双方のケースがあり、数々のご支援を通じて新規事業を推進するチームにおけるポイントが見えてきました。
この記事ではこの要件を量(メンバー数)と質(持つべき役割/機能)の観点からご紹介します。

この記事はBatteryからの引用です。

要件① メンバー数の観点

まずは量の面 – メンバー数の観点から要件を見ていきましょう。キーワードは「少数精鋭」と「奇数」です。

何より、新規事業においては少数精鋭が絶対条件です。人数が多いとコストが増えてしまい、それだけで事業のリスクになりますし、意思決定が遅くなってしまいます。
さらに初期段階で人数が多いと、チームメンバーのうち数名は何もすることがなくなってしまう瞬間が発生する可能性があります。

一方で、究極の少数と言える「1人」もまた避けるのが望ましいと考えています。
意思決定が早く、失敗しても損失が少ないという点では魅力的に映るかもしれませんが、事業内容を検討する際に視野が狭くなり、独りよがりになってしまう可能性があります。
また、インタビューやアンケート、プレゼン準備などの局面においては人的リソースが圧倒的に不足してしまい、プロジェクトが進みません。

また、意思決定という観点で要件を考えてみると、チームメンバー数が偶数になるのも避けた方がよいと考えています。
2人・4人は意見が分かれてしまい、意思決定が遅れてしまうリスクをはらんでいます。
意思決定の観点からは奇数が望ましいでしょう。

以上の要件を踏まえると、3人か5人が理想的、ということが言えそうです。
もちろん、アイデアを思いついた直後、新規事業の最初期には1人という場合もあるでしょう。
その際は、2人または4人に声を掛け、合計3人か5人のチームを組成していきたいところです。

ときには2人・4人・6人になってしまうときもあるでしょう。
その際は、事前に最終意思決定者を明確にしたり、組織構造を明確にするなどの対策を講じておきましょう。

要件② チームが持つべき役割/機能の観点

それでは次に、質の面 – チームが持つべき役割/機能の観点から要件を見ていきましょう。キーワードは「重要な機能の網羅性」と「リーダーの実務推進能力」です。

先程、少数精鋭の重要性をお伝えしましたが、少数で必要な機能を網羅していることが重要です。
新規事業の初期段階では、マーケティング、プロダクト企画・開発、ファイナンスといった機能を担えるチームメンバーを揃えることを意識していただければと思います(社内の新規事業開発ではなく、起業になると上記の3機能に加えて、法務を中心としたコーポレート機能も具備しておくことが望ましい)。
また、先述の通り、少数であることが重要ですので、複数の機能を担うことができるチームメンバーが必要となります。

マーケティング、プロダクト企画・開発、ファイナンスといっても、それぞれの中に様々な具体的領域(例えばWebマーケティング、Webデザイン、CMS構築、資本政策立案など)が存在し、それら全てを少数でカバーするのは困難ですし、その必要はありません。

ただ、仮に、マーケティング、プロダクト企画・開発、ファイナンスの経験・知見をチームメンバーの誰も持っていない場合、外部のリソースを活用する必要性にも気づかないというリスクがあります(※)。
部分的でも具体的な領域の経験・知見を持つ人がチーム内にいることで、外部のリソースを活用することが可能となります。

※このようなリスクを排除するために、我々が新規事業の専門家としてメンタリングという形態のご支援をしています。詳細は『新規事業開発におけるメンタリングの重要性』 <https://relic.co.jp/battery/articles/17840> をご覧ください。

また、チームの中でもリーダーの担う役割は特に重要です。
一般的にリーダーの要件としてビジョンを作り上げ、提示し続けることの重要性が語られますが、新規事業、特に少数精鋭のチームでは、ビジョンは多少弱くとも、実行すべきことを論理的に広く考え、必要とあらば自ら手を動かせるような実務推進能力が高いリーダーがいた方が新規事業の成功確率は高いと考えられます。

まとめ

今回、新規事業を推進するチームの要件を量(メンバー数)と質(持つべき役割/機能)の面からご紹介しました。
これらは社内での新規事業、起業・スタートアップはもちろん、一般的なプロジェクトに共通することも多く、我々自身、プロジェクトチームを組成するときに重視している考え方です。
ご紹介した要件を参考にしていただき、あなたの推進する新規事業が成功することを願ってやみません。