BtoBとBtoCの違いについてそもそもBtoBとBtoCの違いについて知らないという方のためにおさらいしておきます。BtoBとは、「Business-to-Business」の略で、製造業者(メーカー)と卸売間、または卸売と小売間など、”企業間取引”のことを指します。BtoBビジネスは取引の規模が大きく、購入に至るまでのプロセスが長く、多くの部署や責任者の承認を経て、契約に結びつくことが多いです。BtoCとは、「Business-to-Consumer」の略で、法人が消費者向けに行う”企業対消費者間取引”を指します。BtoCビジネスは一般的なマーケティングに当たり、企業が消費者に商品やサービスを提供することです。コンビニやスーパーマーケットなどがその最たる例に当たります。BtoC向けマーケティングオートメーションの特徴One to Oneマーケティングの自動化One to Oneマーケティングとは、ユーザーの趣味嗜好や行動履歴などをもとに、一人一人に合わせたマーケティング手法です。従来はメルマガ配信やステップメール配信などが行われていましたが、情報ツールが増大している昨今において、以前と比べると費用対効果はあまり期待できません。とはいえ、ユーザー一人ずつに合わせたコンテンツを作成するのは多くの時間を割く必要があるため、現実的とは言い難いです。そのため、CRM(Customer Relationship Management、顧客関係管理)情報やWebサイトの行動ログをもとに、マーケティングオートメーションでシナリオ設計を図り、One to Oneマーケティングを自動化して対応することが増えています。配信チャネルの複数化BtoCでは、メールの他にもLINEなどのSNSに力を注ぐ企業が増えており、予算的にLINEビジネスコネクトを利用できないような中小規模のサイトでも、サイトのアカウントが増え続けています。メールやLINE、SMS、WEBプッシュ、TwitterやFacebookなどへの配信チャネルが多様化している中で、それぞれの配信チャネルごとに設定を行う手間を削減するために、各種チャネルへの配信設定を行うことができるマーケティングオートメーションツールが増えています。BtoB向けマーケティングオートメーションとの違いマーケティングの目的BtoBマーケティングの場合、「リードを増やすこと」「リードを育成して良質なリードを営業に引き渡すこと」の2点が目的としてあげられます。リードを育成して絞り込んでいくという考え方の中で、リードのスコアリング化を行い、良質なリードを抽出していきます。このような流れが一般的なBtoBにおけるリードナーチャリング(見込み客の育成)です。一方、BtoCの場合、まず商品やサービスを顧客に認知してもらい、関心を高めてから初回購入をしてもらう流れを作ります。その上で購入した顧客とのコミュニケーションを通じて、サービスや会社のエンゲージメントを高めていき、リピーターや紹介など優良顧客化へと繋げていくのが一般的なBtoCの目的です。顧客の数BtoBの顧客数は一般的に1,000~10,000程度と言われていますが、それに対してBtoCの顧客数は提供するサービスによっては数万~数百万になるため、顧客数の違いはかなり大きいです。リードへのアプローチ方法BtoBと比べ、BtoCは相対的にリード数が多く、最終的に抽出した有望顧客(ホットリード)に対して行うアプローチ方法は、キャンペーンメールを送付するなど、1対多数でメッセージを送ることが多いようです。BtoBの場合ですと、ホットリードを発見した場合は、電話でのアプローチが基本となります。購買までの期間BtoBではマーケティング施策を何度も繰り返し、複数回の接触があった上でようやく購買に至る場合がほとんどです。ものによっては年単位で購買までの期間がかかることもあり、長期にわたって蓄積および管理をしておく必要があります。しかし、BtoCの場合、マーケティング施策から直接的に購買に至ることが多く、早ければ商品を見た瞬間に購買に至る可能性もあります。購買までの期間の差は、BtoBとBtoCで大きな違いがあるようです。