最後に具体的にどのような施策があるかを紹介します。
最近注目をされているのが、ピア・ボーナスという手法です。ピア・ボーナスとは、年の近い社員同士が、人事や上司には見えない努力や貢献を、感謝と共にボーナスとして付与する制度のことであり、近年注目を集めている手法です。
また、ボーナスという金銭での授与はありませんが、1つの感謝につき1つのスタンプを押して、最もスタンプをもらった社員が全社会議で表彰される、といった制度を導入している企業も存在します。
人事評価以外では本来気付けないような努力や仕事の成果が認められるほど嬉しいことはありません。ゆえにこれらの施策はEmployee Experienceを高める手法としして注目を集めています。
※別記事でピア・ボーナスについての記事があるので、公開され次第参考としてここに掲載する
二つ目に、今以上に社内で社員同士が交流する機会を多く作る、ということです。交流の仕方も様々なものがあり、例えば、業務にまつわる勉強会、新しい社員の歓迎会、定期的に振り返りをする反省会などがあげられるでしょう。
近くの上司や同僚だけではなく、違う部署のメンバーと会話ができるということは、社員が自分の会社をより詳しく知るきっかけにも繋がりますし、Employee Experienceの向上も計れるという、まさに一石二鳥な施策だと言えるでしょう。
近年は「働き方改革」という言葉も聞くことが多くなり、今まで以上に「人」が重要視されています。今回紹介したEmployee Experienceを高める施策はあくまでも一例であり、今回紹介した手法以外でも社員が満足して働ける施策はあるでしょう。
いずれにしても、何か今以上に仕事を楽しんでもらえるような工夫は大切であると言えます。この機会にEmployee Experienceを一度見直し、向上させる事を考えてみてもいいかもしれません。
スタートアップこそ「Employee Experience」を重視すべき──リンクアンドモチベーション取締役・麻野耕司氏が語る、組織人事領域の新潮流|FASTGROW