今回の資金調達は、米国のグロース投資家TCVを筆頭に、Revolutの既存投資家も複数参加。これにより、Revolutのバリュエーションは55億ドルに達し、世界で最もバリュエーションの高いフィンテック企業の一社となると言う。
本資金調達の背景には、世界中の顧客からの高い需要とエンゲージメント、そして、昨年の当社の堅調な業績がある。2019年、Revolutは顧客数を1.69倍に増やし、デイリー・アクティブ・ユーザーを3.8倍に増加させた。また、2018年には売上高を3.5倍以上伸ばしている。
本資金はRevolutのカスタマー・エクスペリエンス向上に用いられ、同社が既に事業展開している地域におけるリテールおよび法人顧客へのプロダクト・サービスの強化を目指す。特に、アカウントの日々の利用を促進するためのプロダクト開発に注力する。将来的には、リテールおよび法人顧客向けの融資や、現在は英国のみで展開中の高金利の預金サービス等を提供開始していくことで、さらなるカスタマー・エクスペリエンス向上の実現を図る。また、銀行業務の欧州全域での展開開始なども視野に入れている。
Revolutのサブスクリプションビジネスにとって重要な収益源となっている、プレミアム・アカウントおよびメタル・アカウントは、昨年1.5倍を超える伸びを見せており、今後、さらにサービス拡充を図る予定。プレミアム・アカウント・メンバーとメタル・アカウント・メンバーは、制限無しの為替サービス、空港でのラウンジ・アクセス、手数料無料の株取引および旅行保険などの各種特典を受けることが可能。
Revolutは、引き続き複数の地域や国で人材投資を積極的に行う予定。同社には現在2000名以上の従業員が在席し、昨年はさらなるガバナンス強化のため、複数のシニア・メンバーを採用した。また、昨年、Standard Life Aberdeen社の前共同チーフ・エグゼクティブのマーティン・ギルバートを取締役会長として迎え入れたほか、デロイトで監査パートナーを務めたキャロリーン・ブリットン、シリコン・バレー・バンク前COOのブルース・ウォレスを非常勤の取締役に任命している。