特に、自動車は中古車を中心に急速に普及しているが、これまで与信情報を提供する専門機関が不十分等の理由により、ローンやリースのサービスが整備されておらず、中でもタクシー事業者は、これまでタクシー業で安定した所得が既にあり、車両さえ保有することができればリース料金支払いが十分に行える状況だが、与信の問題からリースサービスを利用できなかった。
これに対して、同社は自動車に取り付けるIoT機器を活用し、車両を通信と常時コネクトし、GPSによる追跡や支払延滞に対して遠隔からのエンジン始動の停止などにより支払いを促すことが可能となる「フィンテック」の仕組みを構築することで、与信審査を簡略化することに成功した。
これまで約1年に渡る試験運用をしてきたが、運用の成果が好調だったことを受け、本格展開することとなった。
同社は、「収益性と社会性の両立」を理念に掲げ、国の制度と連携する形で、民間によるイノベーティブなビジネスモデルに取り組んでおり、国内においては2013年より国の許認可を宅配便を活用するモデルで唯一取得し、都市鉱山(小型家電)のリサイクル事業を全国自治体と提携し展開している。
カンボジアにおいても2013年よりCSR活動の一環として、現地政府及び国際協力機構(JICA)、日本の国土交通省などと連携し、自動車関連制度の整備に取り組んできた。
今後、国の制度として新たに導入が予定されている車検制度などとの連携も視野に、フィンテックを活用したイノベーティブなファイナンス事業を展開していく。