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FRONTEO、TSUBASAアライアンス加盟行と、人工知能による文章解析技術導入に向けた実証実験を開始

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米ナスダックと東証マザーズに上場し、人工知能を駆使したビッグデータ解析事業を手がける株式会社FRONTEO(東京都港区、代表取締役社長:守本正宏、旧UBIC)は、フィンテック関連の調査、研究、活用を行うT&Iイノベーションセンター株式会社(東京都中央区、取締役会長:森本 昌雄)と「TSUBASA金融システム高度化アライアンス(以下、TSUBASAアライアンス)」※1の加盟6行と共に、人工知能エンジン「KIBIT(キビット)」を用い、個人向けの金融サービスにおける顧客のニーズ分析や、営業活動における課題抽出のモニタリング業務に活用するための実証実験を開始すると発表した。

※1 フィンテックをはじめ先進的なIT技術を調査・研究するために発足した枠組みで、現在、千葉銀行、第四銀行、中国銀行、伊予銀行、東邦銀行、北洋銀行の 6 行が加盟。

具体的には、これまで各行が蓄積してきた、資産運用の相談や投資型金融商品の販売にかかる個人の取引記録の中から、各行の専門家の観点で「気になる記録」を選び出す。
KIBITは、その記録を教師データとして読み込み、専門家が「気になる記録」を選んだ際の判断の感覚や暗黙知を学ぶ。学習したKIBITは専門家と同じ観点で、各行の膨大な取引記録を人の約4,000倍のスピードで読み込み、スコア付けを行うことにより、顧客のニーズや課題など見つけ出すべき記録を抽出することができる。

専門家の観点は、「お客さまの金融商品に対する理解度」「適切な販売手順の順守状況」「お客さまの投資方針との整合性」などが想定されており、いずれもキーワード検索のみでの抽出が難しく、また、見つけ出す精度と漏れのない抽出を行う網羅性の両方が求められる抽象度の高い課題となっている。

実証実験では、人工知能の判断の基礎となる教師データの作成と、解析対象データのインプットと解析結果の精度検証を行う。「TSUBASAアライアンス」加盟行とT&Iが共同で取り組むことで、数多くの事例の収集・学習やノウハウの共有が図られ、解析技術の向上にもつながるものと考えられる。6行では、実証実験の結果を踏まえたうえで、KIBITの本格導入を検討して行く予定である。