QUADRACは、交通向け決済用サーバー・通信機器の開発・製造・販売を目的に、2009年に設立されたベンチャー企業で、次世代のさまざまな決済手段の利用を可能にすることで、訪日外国人を含む利用者の利便性を向上させるとともに、キャッシュレス社会の実現への貢献を目指している。同社が開発したシンクライアント型超高速サーバー「Q-CORE」は、従来のシステムでは駅改札機や決済端末で行っている料金計算、決済、セキュリティなどの重要機能を中央のサーバーへ集約することにより、高速多重処理を実現する。Q-COREを用いたシステムは、電子マネーやQRコード等の複数の決済方式への対応を容易にするとともに、暗号方式やビジネスロジック等の更新・改定業務をサーバー側で集中管理することにより、高度な安全性の実現と総合コスト低減の両立を可能とする。2018年6月には、沖縄都市モノレール「ゆいレール」においてQRコード決済サービス「Alipay(アリペイ)」利用の実証実験を行い、高速処理や高度な安定性が求められる公共交通機関において、QUADRACの開発したシンクライアント型システムの有用性が確認された。INCJは、スマート交通、キャッシュレス社会実現への貢献を期待して、2014年7月に、QUADRACに7億円の出資を実行している。今回、同社の事業が新たなステージに移行することに伴い追加出資を行うもので、QUADRACが調達した資金は、主に事業化に向けたサーバーソフトウェア、ハードウェアの開発等に供せられる予定である。