赤道直下インドネシア、スラウェシ島でのカカオ豆の輸入からチョコレートの製造販売まで一手に手掛けるDari K(株) (読み:ダリケー、本社:京都府、代表取締役:吉野慶一)が「カカオを通じて世界を変える」をモットーにチョコレートの製造販売に留まらず各方面への事業拡大をしている。創業から5年で年商1億を超えた。インドネシアは、世界第2位のカカオ豆生産国であり、第3位のガーナとほぼ同量のカカオの生産量を誇る。しかし日本の国別カカオ豆の輸入量を見ると、ガーナが80.6%に対し、インドネシアは0.3%にとどまる。それは、インドネシアではチョコレートをつくるのに不可欠な「発酵」という工程を行わずにカカオ豆を出荷していることが原因だった。そこに吉野代表は目を付けた。農家と直接買い付けの交渉をし、現地農家に何度も通いながら信頼関係を築き、それまで行っていなかったカカオ豆の発酵法を指導し、インドネシア、スラウェシ島でのカカオ豆収穫から発酵、乾燥、焙煎からチョコレートへの製造販売までを行うようになった。現地農家も高品質なカカオの栽培技術の習得により所得の向上を図ることができ、地域経済の発展や雇用創出にも貢献している。Dari K(株)のチョコレートは、通常のチョコレートとは異なる製造工程を経る。そのため、カカオが本来持っているワイルドな酸味やナッツとしての香ばしさなどの味わいや風味を味わえるという。しかしDari K(株)はチョコレートだけにとどまってはいない。カカオ殻を使ったバイオガス&発電事業、ポリフェノールの機能性食品事業、JICAのBOP案件である焼畑農業からカカオ栽培の移行、現地スラウェシ島でカカオの良さを体験してもらうツアー等様々なプロジェクトを行う。「カカオで多くの農家を幸せにしたい」この熱意が原動力となっている。