また、マルチチャネル戦略をさらに加速させていきたいという想いも持っている。
「ベクトルがまだ連携していない他社プラットファームの良いところも積極的に利用していきたい。とにかく、色々なプラットフォームを活用したいと思っています。その点も、リサイクルショップやセレクトショップにはアピールしていくつもりです」(村川社長)
さらには、上場後にはアパレルメーカーのM&Aも考えているという。「想定しているのは、少し尖がったブランドを取り扱う中小企業をターゲットにしたい」と村川社長は目論んでいる。
いずれにせよ、この数年でベクトルは戦略を大きく転換させてきた。それだけ時代も変わってきたという証であるのは間違いない。時代が要求する体制が構築できているからこそ、ベクトルはアライアンスを積極的に進めているといえよう。
ベクトルが今求める人材像についても村川社長に聞いた。
「特に一つの型にはめるつもりはありません。それぞれ考え方は違っていても良い。多種多様な方と一緒に仕事をしたいと思っています。これが正解なんてないですね」
その背景には、今後は社員の役割分担を明確化していきたいという想いが村川社長にはある。
「例えば、現状は店舗で買取り、インターネットに掲載し、入金確認メールを発信するところまですべて担っているが、これからはお店は買取り、出品はコールセンターと業務を区分けしていきたい。当然ながら、それぞれで求められる人材像も変わってきます」と語る。
ライター
袖山 俊夫