実験に使用する電子地域通貨はブロックチェーンを用いた地方創生プラットフォームの一機能としてNTTデータより提供され、利用者のスマートフォンで商品のQRコードを読み取ることで支払いを実現するものとなる。今回の実証実験では、嘉麻市で2018年4月1日に実施される「さくらまつり」にて、一般消費者が、屋台で電子地域通貨を用いて商品を購入することにより、一般消費者や屋台の決済利便性向上や精算事務の効率化、買い回り・購買行動のリアルタイム把握によるマーケティングへの活用可能性を確認し、本サービスの商用展開の実現可能性について検証を行う。【背景】持続可能型地域を作るための「地方創生市民会社」として、市民の出資のもと設立された株式会社かまは、福岡県嘉麻市をサンドボックス(実験場)とし、嘉麻市を活性化するためさまざまな取り組みを検討・実施しており、地域内での消費を活性化するため、地域通貨の導入を検討している。【概要】2018年4月1日に福岡県嘉麻市にて実施される「さくらまつり」において、来場した一般消費者を対象にスマートフォンにチャージしたコインで屋台の商品を購入する実証実験を実施する。お祭りに出店する屋台に商品ごとのQRコードを設置してスマートフォンで読み取ることで購入を完了させ、お祭り終了後に精算する、ブロックチェーン基盤を用いた一連のサービスを提供する。加えて、市民の買い回り・購買行動をリアルタイムで把握し、さくらまつり本部と屋台に統計情報を提供するなど、地域通貨を電子化することによって可能となるデータ分析サービスの有用性を検証する。「さくらまつり」という場で、幅広い年齢層の消費者が電子地域通貨を利用することで、地域における一般消費者の支払いの利便性や、店舗での支払い対応、精算事務の効率化について確認する。また、ブロックチェーン技術は、一般的に、改ざんが極めて困難であり、実質ゼロ・ダウンタイムのシステムを構築可能であるとの特性があるとされている。これらの特性が電子地域通貨の流通においても有効であり、商用展開においても適用可能であるかも検証する。