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再生可能エネルギー開発のレノバ、住友林業から約10億円の資金調達実施

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住友林業と、レノバは、レノバが第三者割当増資により発行する普通株式を、住友林業が引き受けることで合意し、5月24日付で株式引受契約および再生可能エネルギー事業にかかる業務提携契約を締結したと発表した。
なお、出資額は約10億円となり、第三者割当増資後において住友林業は、レノバの創業メンバーに次ぐ最大株主となる。

■業務提携および増資引き受けの背景

将来的な化石燃料の高騰、CO2排出削減などの観点から、世界各国が再生可能エネルギーの導入を進める中、日本国内における再生可能エネルギーの導入状況は、全体の約11%※1と、主要先進国に比べて低水準となっていまる。こうした状況を背景に、政府は2015年6月、「エネルギー・ミックス方針」を発表。現在の再生可能エネルギーの比率を2030年までに22%~24%程度に高めることを目標として掲げたことから、今後同分野の更なる市場拡大が期待されている。

レノバは、再生可能エネルギー発電所(メガソーラー、風力、バイオマスおよび地熱)を開発・運営する独立系企業。自社の発電所開発実績は勿論、その他累計1,000件以上の環境コンサルティングの実績を持ち、再生可能エネルギー事業開発に関する広範な知見とネットワークを有している。2016年4月末日現在、500億円を超える連結総資産を有し、メガソーラーの開発では国内トップクラスの実績(合計189MW※2)を誇る。今後同社は、風力、バイオマスおよび地熱発電事業の開発を一層強化し、再生可能エネルギー開発のリーディングカンパニーとして更なる事業拡大を図っていくとしている。

住友林業グループは、2011年2月、神奈川県川崎市において、他社との共同出資による木質バイオマス発電事業(33MW)を開始し、現在、営業運転開始の準備を進めている紋別(50MW/16年12月稼働予定)、苫小牧(5.8MW/16年12月稼働予定)、八戸(12.4MW/17年12月稼働予定)を合わせると、約100MW規模の発電事業に出資参画。今後は、バイオマスのみならず、風力・地熱発電事業への進出も視野に入れ、200MW規模まで拡大する方針を定めており、今回のレノバ社の第三者割当増資引受は、これを更に加速させるためのもの。

また、住友林業グループは、創業320余年の生業である山林事業のノウハウを活かして、地方創生の一翼を担うとともに、日本の森林資源の持続可能な活用と循環型社会の構築に寄与することを目指している。

このたびの業務提携によって、両社は、再生可能エネルギー事業やバイオマス燃料開発を国内で展開するのみならず、海外市場においても積極的に事業拡大を図る。また山間部の風力発電開発においては、発電施設を建設する為に必要となる専用道を森林施業でも有効利用するなど、周辺山林の一体開発を念頭に置いた先進的なビジネスモデルを構築し、森林の価値向上と地域の活性化を目指していく方針。

※1:資源エネルギー庁調べ / ※2:運転中および建設中の案件を含む