中国向け越境ECプラットフォーム「Wonderfull Platform(ワンダフルプラットフォーム)」を運営するInagora(インアゴーラ)は、2016年2月のシリーズAラウンドに続き、2016年5月、美容・フィットネス関連事業を行うMTGなどを引受先とした、シリーズBラウンドの第三者割当増資を実施したと発表した。この2回の第三者割当増資による調達金額は、約24億円。他の引受先として、日本の大手総合商社、中国大手投資会社である真格(シンカク)基金、同じく中国大手投資会社のVentech China(ベンテックチャイナ)が名を連ねている。Inagoraは、2014年12月に設立され、良質な日本製商品をライフスタイル情報とともに提供できる、中国向け越境ECプラットフォーム「Wonderfull Platform」を構築。「言葉の壁」「物流問題」「決済問題」とい3つの課題全てを解決できるワンストッププラットフォームを通じて、ブランドストーリーや口コミによるユーザー評価、商品の使い方やライフスタイル提案等の「情報」とともに「モノ」を越境させ、中国人ユーザーに良質な日本製商品を提供している。中国では、収入レベルの上昇に伴い、生活の質に対して投資する「品質消費」時代にシフトし、訪日中国人の旅行スタイルは「爆買い」から「体験型旅行」へと変化。中産階級人口の増加に伴う消費構造の変化とインバウンド消費の減速が、中国越境EC市場の更なる成長を後押ししていると考えられ、その規模は日本のEC市場規模の約10倍にも及ぶと推定されている。このような状況の中で、日本の事業者と中国の消費者を結ぶB to B to Cの越境ECプラットフォーム「Wonderfull Platform」の将来性、成長性が評価され、2ヶ月という短期間で大型資金調達が実現したもの。この資金調達により、越境ECプラットフォームの機能刷新をはじめ物流面での強化、中国におけるマーケティング強化を行う考え。 M&Aタイムスより