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ヤフー、イーブックイニシアティブジャパンに対するTOB開始

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ソフトバンクグループ【9984】の子会社で、インターネット広告事業などを手掛けるヤフー【4689】は、電子書籍事業を行うイーブックイニシアティブジャパン(以下「イーブック」)【3658】の普通株式を公開買付けにより取得すると発表した。イーブックは、この公開買付けに関して賛同の意見を表明しており、買付け等の価格は、普通株式1株につき、金850円。この公開買付けによりヤフーはイーブックを連結子会社とすることを目的としているが、公開買付け後もイーブックの上場は維持される方針。

また、イーブックは、ヤフーを割当先とした第三者割当増資を行うことも、併せて発表しており、この増資による調達金額は2017百万円。

ヤフーは、検索連動型広告やディスプレイ広告等の広告関連サービスや、オンライン・オークションサービス「ヤフオク!」やオンライン・ショッピングサイト「Yahoo!ショッピング」等のeコマース関連サービスなどを提供する中で、課金サービスも積極的に展開。その課金サービスに含まれる電子書籍サービスは、2003年に開始したPC専用の「Yahoo!コミック」を2011年11月に総合電子書店としてリニューアルする形で「Yahoo!ブックストア」として開始した。

一方イーブックは、2000年よりコミックを中心に小説、雑誌、ビジネス書等の幅広い品揃えを有する電子書店「eBookJapan」を運営しており、拡大が続く電子書籍市場のパイオニアとして、事業拡大に取り組んできた。

しかし、電子書籍業界においては、国内の市場規模は順調に拡大する一方、業種、業態の垣根を越えた競争が激化しており、国内市場における盤石な体制と競争優位を築くことが急務となっていた。

今回の公開買付け及び第三者割当増資により、優れた顧客基盤及びマーケティング・ノウハウを有し、女性ユーザーによる購入比率が全体の過半を占める「Yahoo!ブックストア」を展開するヤフーと、電子書籍における豊富な知見及び作者・出版社との良好なリレーションを有し、男性ユーザーによる購入比率が全体の過半を占めるイーブックが同一グループとなり、強固な資本関係を前提に双方の経営資源を円滑に相互活用することで、競合他社と差別化されたサービス提案を実現し、ひいては各々の自力成長を超えたレベルでの事業価値の創造・拡大が可能となると判断したもの。

以上、M&Aタイムスより