数多くの医学研究により、その有効性が実証されています。治療中止後の長期的効果としては睡眠薬に勝るとされ、米国国立衛生研究所による不眠症治療のガイドライ ンでは、認知行動療法が第一選択とされている。 一方、日本における睡眠薬の処方量は先進国の中で群を抜いて多く、睡眠薬として用いられるベ ンゾジアゼピン系薬剤の人口当たりの処方量は米国の約 6 倍に上ることが国連の国際麻薬統制 委員会から指摘されてきた。厚生労働省も 2014 年度からベンゾジアゼピン系薬剤の多剤処方時の診療報酬を改定し、処方減に取り組んでいる。薬剤に依存しない不眠症の治療法の普及は、疾病リスクの低減や生産性向上につながるとともに、治療法の選択肢を広げる効果が期待されている。