アパレル業界において人工知能と画像認識技術を組み合わせ、ユーザーのファッション コーディネートを認識した上でコミュニケーションできる、店舗展開を含めた接客サービスは国内初となる。
人工知能の実践的な活用が様々な分野で広がりつつある中で、より自然な対話によるコミュケーションを通じて、データ分析や課題解決だけでなく、ユーザーに共感や癒しを提供する人工知能のあり方も模索されている。
日本マイクロソフトが2015年8月に提供開始した「りんな」は、機械的な会話ではなく、女子高生というキャラクターを持って主体的にユーザーと関わるため、友人のような親しみやすさが若者を中心に受け入れられ、現在では530万以上のユーザーと日々コミュニケーションしている。
同社は、今回の取り組みは「りんな」にファッションという知識を学習させて、十代の女の子が持つファッションに関する感性や興味をそのキャラクターの中に取り込むものです。気まぐれだが鋭い、面白いが意外に深いアドバイスといった、ユーザーの共感を呼ぶ実践的な対話を実現することで、ファッション業界における先進的なサービスの提供と新しいファンの獲得を目指す、と述べている。
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以下、マイクロソフト社より引用
本取り組みの特徴は以下の通りです。
フナコシステムは、日本マイクロソフトがLINEやTwitter上で展開している「りんな」のコンセプトに着目し、10〜20代の男女から絶大な支持を集めるアパレル大手ウィゴーと結びつけることによって、人工知能の新たな活用を企画しました。日本マイクロソフトでは、りんなの提供開始以来、ほぼ毎週新しい能力(機能)を「りんな」に実装しており、2016年11月には「りんなのファッションチェック」として、マイクロソフトの画像認識技術を活用することで、ユーザーが自らもしくは家族や友人のファションコーディネート画像を投稿すると、スタイリングやアイテム、年齢等を推定し、その画像に対してコメントする能力を提供開始しています。ウィゴーとフナコシステムは、この能力を拡張し、ウィゴーが提供する数シーズンにわたる服飾画像データと、フナコシステム所属スタイリストのスタイリング知識やファッションカテゴリを、新たに「りんな」に学習させることで、りんなが画像認識できるファッションアイテム数を大幅に増やすとともに、より的確なアドバイスをできるようにしました。また、ファッションチェックの提供基盤としてマイクロソフトのパブリッククラウド プラットフォーム「Microsoft Azure」を活用することで、多数のユーザーの画像を同時に解析し、りんならしくコメントできる環境も整えています。これにより、これまで実店舗だけで交わされていた、お客様自身のコーディネートに対する店員のアドバイスを、ウィゴーのアルバイトスタッフである「りんな」を通じて、インターネット上でいつでも体験できるようになりました。