これにより豊田通商は、産学連携のトップランナーである立命館大学が支援する三次元メディア、およびオムロン等と共同で、世界初の技術である「3次元ビジョンセンサ」を活用した製造業の自動化を、中国市場を皮切りにグローバルに展開する。
世界の製造業向けロボット市場規模は、2013年4,200億円から2015年(見込み) 5,400億円(29%増)に拡大、なかでも中国は、2013年970億円から2015年(見込み)1,400億円(44%増) と 急速に拡大すると見込まれている。また、中国の製造業では、品質の安定化、機械化による危険工程の安全性向上など、ロボット活用による自動化のニーズがより一層高まっている。
三次元メディアは、立命館大学の教員が立ち上げたベンチャー企業。三次元メディアが開発した三次元認識技術(3次元ビジョンセンサ)は、従来では決められた動きしかできなかったロボットが、ばら積みされた加工対象物をカメラとソフトにより自動認識するという、目と脳の役割をロボットに付加することができる世界初の技術。
この三次元メディアの技術により、ロボット自身が判断し、人の指示なく、作業環境に応じた動きを自動化することが可能となり、生産性向上と、省人化によるコスト競争力アップ、品質の安定化、労働環境の改善・安全確保に寄与することができるとしている。
このたび豊田通商は、三次元メディアへ出資し、グローバルネットワークを活かした市場開拓と関係会社のFA装置事業を活用したロボットシステムのパッケージ販売により、製造業の自動化を推進、また、制御機器・FAシステム事業のリーディングカンパニーであるオムロンと共に、中国における事業拡大を推進すべく戦略的な事業展開について検討していきたいとしている。
今後、豊田通商は、本事業を含めた中国製造業の自動化市場での売上高を、2020年に300億円を目標に事業拡大を目指すと共に、日本企業の総合力と技術力を活かし、自動化市場の拡大にグローバルに貢献していくとしている。