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人工衛星向けアンテナシェアリングプラットフォームを開発するインフォステラ、総額8億円の資金調達を実施

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人工衛星向けアンテナシェアリングプラットフォームを開発する株式会社インフォステラ(所在地:東京都渋谷区、代表:倉原直美)が総額8億円のシリーズAラウンドの資金調達を完了したことを発表した。Airbus Venturesをリード投資家に迎え、WERU Investment、D4V、Sony Innovation Fund、そして既存投資家であるFreakOut Holdings、500 Startups Japanの6社から増資を実施した。今回の投資で得た資金はインフォステラのメインプロダクトのStellarStationのリリース、パートナーアンテナのネットワークの拡大、優秀な人材の採用に使う予定となっている。

インフォステラは人類の生存圏拡大に貢献する次世代の通信インフラを提供することを長期ビジョンに掲げ、2016年1月に東京に設立された。この取組の第一歩となるのが2017年10月にクローズドβ版のリリースが予定されているStellarStationの構築である。StellarStationのシェアリングデバイスを導入することで、衛星運用者は自分たちのアンテナの待機時間をクラウドにあるプラットフォームを通じてシェアすることができ、より低コストで自分たちの衛星の通信時間を増やすことができる。また、ネットワークにあるアンテナ所有者は提供した分売上を得ることもできる。

アンテナの通信機会の低価格化と通信時間の増加は衛星産業への新しいビジネスの参入ハードルを下げる。既存衛星運用者にとっては2つの大きな問題を解決することになる。(1)不十分な衛星との通信時間と(2)未活用のアンテナの待機時間。プロセスはシンプルである。ユーザーは自身のアンテナの待機時間をシェア、クレジットを受け取り、受け取ったクレジットを地球上の他のアンテナと通信する時間に使うことができる。また代わりにクレジットを現金に変えることもできる。

StellarStationプラットフォームはアンテナ所有者と衛星運用者の間に位置、シェアリングネットワーク内で両者をつなぐための複雑なプロセスを担当し、売上を上げる機会を提供する。
このアンテナシェアリングネットワークを促進するために、StellarStationプラットフォームはいくつもの機能を保有している。まず初めに、アンテナのスペックや過去通信データなどからある衛星と通信できるかどうかを評価する機能を備えている。この情報を元に、衛星運用者に対して最適なアンテナとの通信機会を提示する。ユーザーはこの通信機会を予約するだけで、プラットフォームが通信を自動的に実施する。

衛星のアップリンクとダウンリンクは双方ともに、多くのデータフォーマットがある。データを利用可能な形式で届けるため、StellarStationは必要な信号処理を行う。最後に、全ての操作は包括的なGUIやAPIでサポートされる。この使いやすいシェアリングプラットフォームを通じて、インフォステラは周回衛星のオペレーションにパラダイムシフトを起こしたいと考えている。