今回調達した資金は、より高度な分析をするためのプロダクトのアップデートや、経営とプロダクトを支える人材への投資、グローバル展開などに活用していく。
その一環として、「USERDIVE」に以下の機能を実装した。
全量データの取得:これまでは、Webサイト上の母集団から標本となるユーザー行動データを抽出して分析する「サンプリング」の手法を取ってたが、プロダクトのアップデートにより、全量データを取得して分析することが可能になる。これにより、流入経路別や流入ページ別などの分析をより正確に行うことができる。
タイムヒートマップ:Webサイト画面をグリッド(格子状)に区切り、グリッドごとのヒートマップを時間単位で取得できる。特定のコンテンツに対するユーザーの行動が「5秒間で終わっているのか、30秒間継続しているのか」というデータを取得できるようになり、ユーザー行動と興味度合いをより正確に紐づけることが可能になる。
イベント機能:これまでヒートマップツールが苦手としていた、ページ遷移しない行動をイベントとして取得することが可能になる。例えば、「ハンバーガーメニュー」と呼ばれるナビゲーションメニュー内の動きや「アコーディオン」と呼ばれるクリックした項目が広がって詳細な内容を表示するメニュー内の動きを取得し、分析をすることができる。
データ取得期間の拡大: Webサイト上のデータを取得できる期間を無期限に拡大し、対昨年度比較の実施などが可能になる。
今後は、各種分析機能の自動化を含むさらなる機能拡充によって、ソリューション全体の品質を高めていく。また、将来的には、Webサイト改善のプロジェクトで完結するのではなく、その過程で得られたユーザー行動データを活用した新しいソリューションの展開を計画している。
分析機能の自動化については、これまでの分析・改善活動によって蓄積したデータとノウハウを機械学習に活用し、より大きなビジネスインパクトをもたらす改善対象ページの自動抽出や、具体的な改善施策のレコメンドまでを自動で行う仕組みを開発していく計画となる。