産業革新機構、東京医科歯科大発創薬ベンチャーへ資本出資

産業革新機構（以下「INCJ」）は、東京医科歯科大学が開発した画期的な新規核酸医薬「ヘテロ核酸」の技術に対し、レナセラピューティクスを設立し、ヘテロ核酸技術の事業化に取り組むと発表した。

東京医科歯科大学はレナセラピューティクスを同大学発のバイオベンチャーとして認定し、技術供与を行うとともに、レナセラピューティクスとの共同研究、施設貸与を通して、同社の支援を行っていく予定。INCJはレナセラピューティクスに対し、6億円の出資を実行済み。

現在、核酸医薬は抗体医薬に次ぐ次世代のバイオ医薬品として注目され、世界中で研究開発が進められている。しかしながら、実用化においては、患者への投与後の血中安定性、疾患部位への輸送、副作用などが課題。東京医科歯科大学の横田隆徳教授が開発したヘテロ核酸技術は、DNAとRNAの2本鎖にドラッグデリバリー機能を有する分子を結合させるもので、上記の課題を克服する可能性を有している。
レナセラピューティクスはこのヘテロ核酸技術を、創薬基盤技術として実用化レベルまで開発し、製薬企業への技術ライセンス、医薬品候補ライセンスを通して、核酸医薬をいち早く患者へ届けることを目指す。