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モビリティIoTベンチャーのGMS、与信審査を省略した車両提供サービスの提供拡大に向けフィリピン国パサイ市と提携

  • feedy

モビリティIoTベンチャーのグローバルモビリティサービス(GMS)は、独自IoT技術を活用した、低所得者層(BOP層)を対象とした、与信審査を省略し車両を提供するFintechサービスを普及させるべく、フィリピン国首都圏の先進都市であるパサイ市と提携したと発表した。

本提携により、GMSが提携を行ったフィリピン首都圏都市は、ケソン市、マカティ市に続き三都市目となり、ファイナンス与信を省略して車両を提供する取り組みが、より一層拡大することが期待されるとしている。

【パサイ市の概要と現状】

GMSが提携したパサイ市は、フィリピン国首都圏であるメトロマニラに位置し、アジア最大級のショッピングモールであるMall of Asiaやリゾート施設の建設が進むなど、発展が著しい都市であり、また日本を始め各国大使館が同市に所在を構えるなど、古くから首都圏の一角を占める同国の伝統的な中心都市。
上記の通りパサイ市は経済発展が目覚ましいため観光客等が増える一方、旧来の排気ガスが多い商用三輪車両(以下、トライシクル)が数多く走行しており、行政側は大気環境問題の観点からも、これら車両を一刻も早く環境に優しい低排出ガスの車両へ入れ替えたいという意向を強く持っている。

フィリピン政府はAir Actという、排気ガスの多い2ストロークの車両を禁止する大気環境浄化法を制定しているが、パサイ市を含む同国のトライシクル保有車の多くはBOP(Base of the Pyramid)層に所属し、新型の低排出型のものへ替えたくとも、車両購入時のファイナンス与信審査を通過できず、車両を購入することができないため、市内の車両入れ替えが一向に進まないという状況が続いている。

■GMSのFinTechサービス

GMSは、独自開発のIoTデバイス”MCCS”を車両に取り付けることで、車両の位置等情報をリアルタイムで収集すると共に、遠隔で車両を走行できない状態に制御するという画期的な技術を有している。
この技術により、万一車両利用者による、車両利用料金の支払いが滞った場合には対象車両を遠隔停止させ料金回収を円滑化すると共に、支払い滞納が続いた際には対象車両から取得する位置情報を基に、車両を確実に回収するスキームを構築することで、従来のファイナンス与信審査を省略して車両を提供するFintechサービスの提供を可能にした。

GMSのFintechサービス提供は、昨年から事業として開始しており、フィリピン国メトロマニラにおいて100台以上を既に運用し、デフォルトによる車両回収は未だ0台という状況である。

■本提携が実現すること

パサイ市はGMSと提携し、ファイナンス与信審査を省略して車両を提供するGMSのサービスを促進することで、新型の低排出型トライシクルへの車両入れ替えを実現し、市内の大気環境を改善すると共に、トライシクル保有車に車両利用機会を与えることによる、トライシクル(三輪タクシー)ドライバーの雇用の創出、所得の上昇、生活水準の向上を実現する。

GMSは本サービスを金融機関やリース会社等のファイナンス企業と共同で、BOP層へ提供するサービスを今後複数社と開始する方針である。