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ブレインパッド、キユーピーの食品工場における不良品の検知をディープラーニングによる画像解析で支援

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株式会社ブレインパッド【3655】は、マヨネーズなどの調味料を中心にさまざまな食品を手掛けるキユーピー株式会社に、人工知能(AI、*1)のビジネス活用を支援する「機械学習/ディープラーニング(*2)活用サービス」(*3)を導入し、キユーピーの食品製造プロセスにおける異物混入や不良品の発見精度の向上を支援すると発表した。

■「機械学習/ディープラーニング活用サービス」の活用背景
キユーピーは、2015年12月期から2018年11月期までの3年間を対象とする中期経営計画にて、「ユニークさの発揮と創造」を軸とした4つの経営方針(経営基盤の強化、コスト競争力の強化、付加価値の創造、新領域への挑戦)を定めている。
その経営方針の一つである「付加価値の創造」においては、「ものづくりの技術革新」を重点施策に掲げるとともに、「人にやさしい工場づくり」を追求しており、既に、作業負担の大きい作業工程へのロボット活用等にも取り組んでいる。

■ブレインパッドが支援するのは製品への原料由来の夾雑物混入検知
このたび、ブレインパッドが支援するのは、食品製造ラインにおける異物混入や不良品の検知。
キユーピーでは現在、原料由来の夾雑物(*4)混入の発見を人間が目視にて行っているが、AIを活用してその発見精度を高めることができれば、食品メーカーとして第一に提供するべき“安全・安心”という品質価値の更なる向上と、人手による作業負荷の軽減に大きく貢献するのではないかと考えている。
ブレインパッドは、この課題に対するアプローチとして、製造ラインに流れる食品を撮影した動画を題材に、不良品判定のためのアルゴリズムを開発し、その実用可能性を検証する。なお、この不良品判定のためのアルゴリズムは、Googleによってオープンソース(*5)化された深層学習フレームワーク「TensorFlow(*6)」を使って実装する。
また、今回のキユーピーへの支援内容は、ブレインパッドが提供する「機械学習/ディープラーニング活用サービス」の「ベーシックパック」に相当する。

■「機械学習/ディープラーニング活用サービス」を導入された、キユーピー株式会社 生産本部共同開発メンバーの方々からのコメント
「私たち食品メーカーにとって、食品への不良原料混入は、お客様にご迷惑をおかけするたいへん重要な問題です。現在は、従業員による目視にて製品への原料由来の夾雑物混入検出を行っていますが、AIを活用できればこれらの発見精度が高まり、更なる品質向上を実現できるのではないかと考えています。一方で、当社内の力だけでは理想を実現できないのも事実です。AIなどの先進技術やデータサイエンスを多くの企業に適用し、ビジネスの改善に成功してきたブレインパッドの支援に大いに期待しております。」

(*1)人工知能(Artificial Intelligence, AI)とは、人間が行っている認知や判断を、コンピュータを使って行うためのソフトウェアやシステムのこと。具体的には、文章、画像、会話、音などを理解し判断するコンピュータプログラムなどのこと。
(*2)機械学習とは、人間が自然に行っている学習能力と同様の機能をコンピュータで実現しようとする技術・手法のこと。機械学習アルゴリズムを用いることでデータからコンピュータが反復的に学習し、そこに潜んでいる規則やルール、パターンを見つけ出すことができる。人工知能を実現するための要素技術の一つ。
また、ディープラーニング(深層学習)とは、画像認識分野などで実用化が進む、人工知能を実現する機械学習の手法の一種。人間の脳を模したニューラルネットワークの仕組みを活用したもの。
(*3)ブレインパッドが提供する「機械学習/ディープラーニング活用サービス」の概要は、以下ニュースリリースをご参照ください。
http://www.brainpad.co.jp/news/2016/08/23/3290
(*4)夾雑物(きょうざつぶつ)とは、あるものの中に混じっている余計なもののこと。
(*5)オープンソースとは、ソースコードが広く一般に公開され、誰でも自由に使用や改変、独自に開発したプログラムへの組み込みを行うことのできるソフトウェアのこと。
(*6)TensorFlow(テンソルフロー)とは、Googleよってオープンソース化された機械学習/ディープラーニング/多層ニューラルネットワークに関するライブラリ(必要な技術や機能をパッケージ化したもの)のこと。