MonotaROは、切削工具や研磨材などの工業用資材から自動車関連商品や工事用品、事務用品に至るまで、現場・工場で必要とされる間接資材を 1000万アイテム以上取り扱う工業用間接資材通信販売の最大手企業。実証実験を行った尼崎ディストリビューションセンターは、地上4階建て、延床面積約4.4万平方メートル規模の物流拠点。これまで、センター内の連絡手段として、特定小電力トランシーバー(インカム)を使用していたが、フロアをまたいだ通信が繋がりにくい、音質が悪く聞き取りにくい、雷やトラックなどの電波障害で繋がらない等、情報共有に課題を抱えていた。
【今回の実証実験について】
2016年9月から約1カ月、音声認識インカムサービス「AmiVoice INCOM」と音声認識・音声対話専用のバッジ型ウェアラブルマイクデバイス「AmiVoice Front WT01」とスマートデバイスを連携使用した実証実験を実施。
「AmiVoice INCOM」は、インカム・トランシーバー・携帯電話・PHSなどの業務端末を1台のスマートデバイスに集約することができるクラウド型の通話サービス。一斉同報のインカム通話を音声認識でテキスト化し、音声と共に通話・時間・発話者のテキスト情報を、各人の端末とPCブラウザで表示する。
IPネットワークに接続して音声通話を行うため、離れた場所でも音声の途切れや乱れがなく、「AmiVoice Front WT01」を使う事で、倉庫内の音が聞き取りにくいエリアであってもクリアな音声でやりとりすることができるようになった。また、一斉同報は音声認識で文字化されるため、聞き逃したインカム通話の履歴をいつでもスマートデバイスから確認できるようになった。これにより、現場間の連絡漏れが軽減し、業務がスムーズになったとの評価を得た。
【今後】
今回の実証実験の結果をもとに、今春より茨城県の笠間ディストリビューションセンターにて、「AmiVoice INCOM」と「AmiVoice Front WT01」の本格導入開始を予定。また、インカム利用に加え、今後1対1通話、グループ通話などでの利用も見込んでおり、更なる業務改善と活用に取り組む予定とのこと。